「12月21日 遠距離恋愛の日」
■はじめに
先日、20年程前の韓国映画「イルマーレ」を観ました。
原題は「時越愛」で、ふとしたことから手紙のやりとりを始め、恋心が芽生えた2人ですが、男性は2年前の時代を生きていて、すでに事故で死んでしまったことが判明、女性はその死を回避するために奔走するという話です。
これは距離ではなく、時間を隔てた「遠距離恋愛」と言えますね。
目 次
遠距離恋愛の日とは
12月21日は「遠距離恋愛の日」なんだそうです。
趣旨としては、遠距離恋愛中の2人にエールを送り、クリスマス前に愛を確かめ合うとのことですが、なぜクリスマス前なのか、意図がよくわかりません。
どうせなら、クリスマスでいいではないかと思ってしまいます。
■遠距離恋愛の日の意味と由来
さてこの日付の由来ですが、「1221」という数字の並びに意味があるそうで、
「両端の1は離れたカップルの1人1人を表し、間の2が近づく2人を表す」
ということでした。
筆者は若くないせいか、このセンスがさっぱりわかりませんが…。
では、だれがこの記念日を決めたのかと言うと、有力なのが2説あって、
- FM長野のアナウンサー大岩堅一の発案
- 女子高生が噂した都市伝説が発端
筆者としては②のほうが由来としては珍しいので、こちらを支持したいところです。
■遠距離恋愛の日のイベント
「遠距離恋愛の日! おめでとうっっっ!」なんて盛り上がりようがありません。
商魂たくましい業者も、この日ばかりは忍びないのか、イベントは影も形もありません。
もっとも、クリスマス直前なのでそれどころではないというのが本当のところですね。
遠距離恋愛の日の雑学
▽万葉の遠距離恋愛
遠距離恋愛は昔からあったようで、時は万葉、奈良時代。
貴族であり歌人でもあった中臣宅守(なかとみのやかもり)は突然、越前国へ流罪と相成りました。
罪状は政治絡み、あるいは女性スキャンダルとも言われていますが、正確なところははっきりしていません。
とにかく、転勤ではなく配流なので、当時愛し合っていた狭野弟上娘子(さののおとがみのおとめ)を同伴するわけにも行かず、あわれ2人は離れ離れで泣きの涙の毎日(狭野弟上娘子は妻とする説が濃厚です)。
下級とは言え、さすがに女官だった狭野弟上娘子は、遠く離れた夫を想い、せっせと短歌を詠んで送ります。
「あしひきの山路越えむとする君を 心に持ちて安けくもなし」
(苦しい山道を越えているあなたを思うと、私は気が気ではありません)
中臣宅守も歌人のメンツにかけて詠み返します。
「逢はむ日をその日と知らず常間の いづれの日まで我れ恋居らむ」
(いつ逢えるのかわからないまま、この真っ暗闇の中でいつまで恋焦がれ続けなくてはならないのだろう)
といった調子で、2人の恋の歌のやりとりは計63首を数えました。
63首すべては万葉集に収録されていますが、研究者の話では、流罪期間がたった1年にもかかわらず、時を経るにつれて中臣宅守の歌からは「情熱」が薄れたように感じられるそうです。
また、どの史料をひっくり返しても、都に戻った中臣宅守と狭野弟上娘子のその後についての記述は見つからないそうです。
▽「シンデレラエクスプレス」
毎年、クリスマスが近くなると、どこからともなく山下達郎の「クリスマス・イブ」が聞こえ、あのJR東海のCM「シンデレラエクスプレス」の映像が脳裏に浮かんで来ます。
このCMは1988年から1992年にかけて放映され、ヒロインは毎年代わっています(カッコ内はキャッチフレーズ)。
88年 深津絵里(帰ってくるあなたが最高のプレゼント)
89年 牧瀬里穂(ジングルベルを鳴らすのは帰ってくるあなたです)
90年 高橋里奈(どうしてもあなたに会いたい夜があります)
91年 溝渕美保(あなたが会いたい人も、きっとあなたに会いたい)
92年 吉本多香美(会えなかった時間を今夜取り戻したいのです)
CMは遠距離の恋人同士が新幹線のホームや駅で出逢い、また別れるシーンが描かれて、寒いクリスマス、ヒロインの可愛さ、テーマソングが相まって、CMとしては異例の人気を博し、恋人同士がクリスマスを一緒に過ごすようになったのは、このCMのためだと言われています。
■最後に
「体の距離は、心の距離になるんだよ」
そんな言葉に負けるな、遠距離恋愛!
筆者は心から応援していますよ。
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