■はじめに
まだお正月気分から抜けきれない1月から、2月に入るといよいよ本格的な冬の厳しさを意識するシーズンになります。
お住まいのエリアによっては雪が積もり、外出を控えて読書に没頭するろいった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな2月の後半は、私達の文学にとても関係のある漱石の日です。
目 次
■漱石の日とは
漱石の日は毎年2月21日にあります。
1911年(明治44年)のこの日、文部省から授与した文学博士号を夏目漱石が辞退したことから漱石の日として制定されました。
ちなみに文部省は当時、日本の行政機関の1つとして教育、文化、学術などを担当していましたが、2001年(平成13年)の中央省庁再編で科学技術庁と統合し文部科学省となりました。
■意味
漱石の日は、日本の文豪“夏目漱石”について、興味を関心を持ってほしいという意味合いがあります。
そして、漱石が残した文学を後世に伝える日でもあるんですね。
例えば書店などを中心に漱石の作品が店頭に並んだり、関連イベントが行われることがあります。
■由来
1911年2月21日は、夏目漱石が文部省からの文学博士号授与を辞退したとされる日です。
文部省の申し出を受けた漱石は、「自分には肩書きは必要ない」として、辞退する内容を書いた手紙を文部省専門学務局長、福原鐐二郎氏にこの日送ったのだそう。
このことから、漱石の日は2月21日に制定されました。
■イベント
東京新宿区には1976年(昭和51年)に開園した「漱石公園」があります。
これは、漱石が晩年の9年間を暮らした“漱石山房”があった敷地の一部を整備して造られた公園で、その敷地内には2017年にオープンした、漱石や漱石山房に関する資料やパネルを展示している「道草庵」があります。
こちらでは、夏目漱石に関する講演会や朗読会、特別展示なども行われることがあります。
他にも、漱石にまつわる周年記念に関連商品を購入すると、書店などでオリジナルグッズなどがもらえるといったキャンペーン情報もありました。
漱石所縁の地には、他にも広島県福山市の“ふくやま文学館”などがあります。
地域にお住まいの方やお近くにお越しの際は、ぜひチェックしてみてください。
漱石の雑学
漱石の日にちなんだ雑学をご紹介します。
□漱石の由来
本名、夏目金之助(きんのすけ)である漱石ですが、正岡子規との出会いが文学的にも人間的にも多大な影響を与えることになります。
そんな子規が持つ数多くのペンネームのうちの一つ「漱石」を交友関係を築く中で譲り受けています。
“漱石”を初めて使ったのも子規の文集「七草集」を学友の間で回覧した時のこと。
漱石が巻末にその批評を漢文で書いた時の出来事で、それから二人の本格的な友情が始まったのだそうです。
ちなみに漱石の名は、唐代の晋書にある故事「漱石枕流」(そうせきちんりゅう:石に漱(くちすす)ぎ流れに枕す)から取ったもので、負け惜しみの強いこと、変わり者の例えの意味があります。
□大の甘党、夏目漱石
胃弱であった漱石ですが、脂っこいビーフステーキや中華料理などの食事を好み、更には甘いお菓子が大好物でした。
特にお気に入りだったアイスクリームに関しては、業務用の製造機を取り寄せるほどだったのだそう。
アイスクリームも当時貴重なものでしたが、出回り始めだったジャムも毎日舐めるほどのお気に入りでドクターストップが掛かってしまったのだとか。
胃潰瘍が悪化した時には、大吐血と心臓停止という大惨事に陥ってしまったこともあったのだそうですよ。
文学に精通し頭を使うというのもあるのでしょうか、疲れた時の甘いものは格別ですが、ほどほどにしないといけませんね。
作品にも度々甘いものが登場しますので、そちらも楽しんでみてください。
■まとめ
漱石の日についてご紹介させて頂きました。
国語の教科書で作品にふれる機会があったり、以前の千円札の肖像画としても知られる日本を代表する文豪、夏目漱石。
毎年2月21日漱石の日には、漱石の作品に改めてふれてみたり、関連イベントや所縁の地に足を運んでみるのも良いかもしれません。
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