「9月17日 モノレール開業記念日」
■はじめに
「mono」とは「ひとつのもの」を意味する接頭語、「rail」は「軌道」なので、これを合体させた「monorail」は「単軌鉄道」と訳されます。
モノレールには欠かせない定番説明なので、忘れないうちに書いておきます。
目 次
モノレール開業記念日とは
東京五輪を23日後に控えた1964(昭和39)年9月17日、浜松町~羽田空港間に「東京モノレール羽田線」が開業しました。
当時は途中駅がなく、浜松町~羽田空港の13.1kmを15分で結んだ日本初の旅客用モノレールで、料金は大人250円、こども130円でした。
現在はモノレール浜松町駅から羽田空港第2ターミナル駅間17.8kmを最短18分で運行しており、料金も大人500円、こども250円と倍になっています。
このモノレール開業を記念し、運営する東京モノレール株式会社が9月17日を「モノレール開業記念日」に制定しました。
■モノレール開業記念日の意味と由来
モノレールの型式は、車両が軌道上をまたがって走る「跨座型」(こざがた)、車両が軌道にぶら下がって走る形の「懸垂型」(けんすいがた)に大別されます。
現在運行しているモノレールは9路線で、東京モノレール、舞浜リゾートライン、沖縄都市モノレール、多摩都市モノレール、大阪高速鉄道、北九州高速鉄道が跨座型です。
一方、湘南モノレール、千葉都市モノレール、スカイレールサービス(広島県)、それに休止中の上野動物園のモノレールが懸垂型で、計画段階ではどちらの型を採用するか、メーカー間で激しい覇権争いがあったと言われています。
しかし、今ではお台場を走る「ゆりかもめ」や埼玉新都市交通「ニューシャトル」、千葉県佐倉市の「ユーカリが丘線」などのAGT(新交通システム)というライバルが出現し、モノレールの更なる発展には疑問符がついています。
■モノレール開業記念日のイベント
制定者も制定動機も明確なので、毎年恒例のモノレールイベントを期待しましたが、もはや「モノレール開業記念日」の役目は終わったようです。
モノレール開業記念日の雑学
▽秘境「奥祖谷観光周遊モノレール」
モノレールは旅客輸送ばかりではなく、遊園地内や観光地の眺望、山間の温泉旅館、ミカン山の労働軽減などでも大活躍しています。
その中のひとつ、徳島県三好市の秘境「奥祖谷(おくいや)観光周遊モノレール」を紹介したいと思います。
マイカーで行くなら神経を使う山道の連続、JRとバスを何回か乗り継ぐなら、最後のバス停で降りた後、徒歩30分という行程が待ち構えています。
奥祖谷の大自然をのんびりラクな方法で満喫してもらおうと、当初はロープウェイを計画していましたが、自然保護に抵触するため小さなモノレールに変更されました。
標高790m地点にある駅舎を出発した2人乗りのモノレールは、高低差590m、最大傾斜40度、最頂標高1380m、全長4600mの森林コースを70分かけて1周します。
高低差、斜度、標高ともに観光用モノレールとしては世界一だそうですが、頼りなさげな軌道、アップダウン、急カーブ、鬱蒼とした樹林と、小さな2人乗りの箱はなんだかインディ・ジョーンズのトロッコシーンを思い浮かべてしまいそうです。
しかし、あんなにスピードは出ないので、ゆったりと森林浴が楽しめます。
このモノレールは前後の2人乗りですが、傾斜度に応じてシートの角度が変化する優れものです。
もう、恋する2人のためにあるようなモノレールです。
やたらと褒めちぎってしまいましたが、HPの写真を見る限り、間違いなく楽しそうです。
■最後に
以前、筆者は用もないのに湘南モノレールに乗りに行ったことがあります。
東京モノレールの跨座型と違って、眼下の視界が広く、また近いためにスピードがより速く感じられましたね。
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