▪はじめに
心臓病は、現在日本人の死因第2位となっている病気です。
しかし、心臓病は生活習慣を見直すこと予防することができます。
そこで心臓病のことを正しく知り、心臓病を予防することの大切さやその方法などを普及するために制定されたのが「健康ハートの日」という記念日です。
目 次
健康ハートの日とは
健康ハートの日は、毎年8月10日にあります。
この記念日は、1985年(昭和60年)に日本心臓財団が創立15周年となったことを記念して、日本心臓財団と厚生省(現・厚生労働省)によって制定されたものです。
日本心臓財団とは、心臓血管病に関する研究開発の助成、心臓血管病に関する予防知識の国民的普及啓蒙活動、心臓血管病制圧に関する国際交流・国際協力の実施をすべく1970年(昭和45年)5月15日に設立した公益財団法人です。
▪意味
健康ハートの日には、心臓病や脳卒中などの病気を予防するというイメージから「健康ハートを作る」という明るいイメージで健康への新しい国民運動を展開し、冬場の心臓病や脳卒中の多発を積極的に予知・予防するため、夏の間に心と体の調子を整えることを推奨するという目的があります。
また、健康ハートの日が日本国民の「こころとからだの休日」となり、暑い夏のこの日に自分の心身の健康について国民一人一人がじっくり考える日になればという希望も含められています。
▪由来
健康ハートの日が8月10日になったのは、「ハー(8)ト(10)」という語呂合わせが由来となっています。
▪イベント
健康ハートの日を制定した日本心臓財団は、毎年健康ハートの日に日本各地で生活習慣の改善を中心とした心臓病予防啓発活動を行っています。
過去には、東京・金沢・岐阜・名古屋・豊橋・京都で開催され、講演会や医療相談、血圧や動脈硬化、体脂肪率などの検査測定、AED(自動体外式除細動器)体験、子供向けの講演や心臓手術体験などが行われました。
また、新型コロナウイルス感染予防のため、オンライン救命講座「全国でPUSH!」が行われ、多くの人が参加しています。
毎年、子供から大人まで楽しく学ぶことのできるイベントになっているので、ぜひ家族で参加してみてください。
心臓の雑学
<心臓病を予防する方法とはは?>
心臓病には、心臓に穴が開いたり(欠損症)心臓内の血流を調節する弁に異常をきたしたり(心臓弁膜症)心臓の筋力が低下したり(心筋症)するなど心臓そのものに異常が発生するものと、なんらかの原因で心臓に血液が上手く流れなくなる虚血性心疾患とがあります。
心臓そのものに異常が発生するタイプは生まれつきのものや年を取ることで起こるものがほとんどです。
虚血性心疾患には心筋梗塞や狭心症などがあり、いずれも動脈硬化やコレステロールが溜まって血管が狭くなったり塞がれてしまったりすること(血栓)が原因となっています。
動脈硬化やコレステロールが溜まって起こる血栓は、生活習慣を見直すことで予防できます。
予防する方法としては次のようなものがあります。
・禁煙をする
・塩分・糖分・脂肪分を取り過ぎないようにする
・バランスの良い食事を摂る
・適度な運動をする
・ストレスを避ける
・規則正しい生活をする
これらの予防に努めていても病気にかかることはあります。
しかし、早期に治療を始めることで命を守ることができます。
心臓病から命を守るために、定期検診を受け少しでもおかしいと感じたら受診して、病気の早期発見、早期治療ができるようにしてください。
<心臓はなぜ左側にあるといわれるの?>
私たち人間の心臓は胸の中央あたりにあるこぶし大の大きさの臓器です。
しかし昔から心臓は左側にあるといわれ、現在も左側にあると答える人が少なくないのではないでしょうか。
なぜ、心臓は左側にあるといわれていたのでしょうか?
それは、胸に手を当てて心臓の拍動を確かめると、中央より左側で拍動を感じるからです。
昔は人間の体を解剖したり今のようにレントゲンやMRI写真を撮ったりするなどして体の中を見ることはできませんでした。
ですから、拍動を感じて心音が聞こえるやや左側に心臓があると考えられていたのです。
その後医学の進歩により心臓は胸のほぼ中央にあることは分かったのですが、ではなぜ心音は胸の左側から聞こえるのでしょうか?
これは心臓の左側の筋肉が右側よりも発達しているからなのです。
心臓は4つの部屋に分かれており、それぞれに役割をもっています。
心臓の右側にある部屋(右心房・右心室)は全身の血管から心臓に帰ってきた血液を肺に送り出す役割があり、左側にある部屋(左心房・左心室)は肺で酸素を蓄えて帰ってきた血液を全身に送り出す役割があります。
そうなると、心臓の近くにある肺よりも手足の毛細血管にまで血液を送り出す方が強い力が必要になってきます。
ですから、心臓は左側の方がより筋肉が発達して大きく拍動するので左側の方の心音が大きく聞こえるというわけなのです。
実際、右心房から肺に血液を送り出す血圧は約30mmHgで、左心室から全身に血液を送り出す血圧は約140mmHgとかなりの差があることが分かっています。
また、心臓は体の中でまっすぐではなく斜め横になっていて、拍動の大きい心尖(心臓の下の先端)が左側にあるうえに体の表面に近い所にあるのも、左側から心音がよく聞こえる理由の1つです。
▪まとめ
心臓病は明確な前触れが無くいきなり症状が現れ、最悪の場合は命を落とすことも少なく無い怖い病気です。
そのようなことにならないように、普段から塩分や脂肪分、糖分などを抑えたバランスの良い食事を摂り、適度な運動をし、ストレスを避けた規則正しい生活を送るようにしましょう。
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