「7月15日 世界ありがとうの日」
■はじめに
「ありがとう」は簡単な言葉ですが、この5文字の言葉だけで人と人の気持ちが通じ合うようです。
目 次
世界ありがとうの日とは
7月15日はQ&Aサイトを運営する「OKWAVE」が制定した「世界ありがとうの日」になります。
これは「ありがとう」のひと言で感謝を表し、お互いの幸せな気持ちを伝え合おうという趣旨で制定された記念日で、日付は同社の創業記念日だそうです。
たしかに「ありがとう」の言葉で感謝の気持ちを伝えることは大切ですね。
■世界ありがとうの日の意味と由来
「ありがとう」の語源は仏典にある「盲亀浮木(もうきふぼく)のたとえ」だと言われています。
ある日、お釈迦様が弟子に「広い海の底に棲む盲目の亀が百年に1度海面に顔を出す時、たまたま浮いている穴のあいた丸太の穴に頭を突っ込んでしまうことがあり得るか」と尋ねます。
「そんなことがあるはずはありません」と答える弟子にお釈迦様は言います。
「人間に生まれることは、この亀が丸太に頭を突っ込むことが有るよりも難しいことである」
お釈迦様の言葉は、
「めったにない」→「有る」ことが「難しい」→「有り難い」という意味で、「い」の語尾変化で「有り難う」→「ありがとう」になるわけです。
亀や丸太を例えたのには意味はありませんが、仏教では人間に生まれることは「めったにない有り難いこと」とされているので、「有り難い」ことは喜ぶべきことなんですね。
たしかに地球上の生命は10の何百乗もの生命であふれていて、人間の割合は微々たるものと思えば、わたしたちは「有り難い」存在と言えますね。
感謝の気持ちを表す言葉「ありがとう」はこうして誕生しました。
しかし「めったにない」ことは喜ばしいことばかりではなく、忌み嫌う不幸な出来事もないとは言えず、もし仏教が喜ばしいこととしていなかったら、逆に腹が立ったり不快なときに「ありがとう!」と言っていたかもしれません、なんてひねくれ者の筆者は妄想します。
■世界ありがとうの日のイベント
制定者の「OKWAVE」は毎年、Q&Aの運営に貢献した企業や専門家、一般人を表彰する「OKWAVE AWARD」を開催しています。
世界ありがとうの日の雑学
▽「謝謝」
中国語の「ありがとう」は「謝謝」(しぇしぇ)ですが、「すみません」も「謝謝」だそうです。
そう言えば、ごめんなさいと「謝る」(あやまる)のも漢字は「謝」ですね。
「謝」という漢字は、「言う」と「射る」の組み合わせで、「射」は矢を放つことで張りつめていた弓がゆるんだ状態を意味するので、「謝」は言葉に出すことによって心の緊張が解かれたことを表しています。
感謝するにしても、謝るにしても「ありがとう」と口にすることで、心が緊張から解放されるんですね。
そのために「ありがとう」は両極端の意味を持つことになりました。
▽「ありがとう」の意味は江戸時代に変わった?
時代劇を見ていて「ありがとう」というセリフを聞くと、どことなく違和感を覚えますが、家来が殿様に「ありがたき幸せに……」はすんなり耳に届きます。
「ありがとう」はともかく、「有り難き」とうい言い回しは江戸時代からあったようで、これは仏教の影響によるものです。
それ以前は、本来の「有るのが難しい」「めったにない」という否定的な意味で使われており、枕草子の「ありがたきもの」では「過ごしにくい」と解釈されています。
■最後に
「ありがとう」の反対語は「当たり前」なんだそうです。
「有り難う」→「滅多にないこと」→「偶然」
「当たり前」→「言うまでもないこと」→「必然」
なるほどとは思いますが、しかし感動詞である「ありがとう」の反対語が、「当たり前」という名詞になるのはどうなんでしょうか。
試験に出たとしても、解答は自己責任でお願いします。
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