八朔(はっさく)といえば、果物のハッサクを思い浮かべる方が多いでしょう。
しかし、京都のお祭りである「八朔祭」や舞妓や芸妓のあいさつ回り「八朔」などもあります。
そして、旧暦の8月1日を表す八朔もあるのです。
目 次
2023年の八朔(はっさく)とはいつ?その意味や由来
一日(ついたち)のことを「朔日(さくじつ)」ともいいます。
八朔とは八月の八、一日の朔から、八月一日の略称でもあるのです。
旧暦の8月1日は、新暦の9月上旬頃をいいます。
この時期になると稲穂が実り始め、収穫を待つ頃となります。
2023年の八朔は、9月15日
2023年の二百十日は、9月1日
2023年の二百二十日は、9月11日
八朔は別名、「田の実の節句」とも言われています。
「田の実」が「頼み」と同じ読みから、田の神様に豊作を祈願する日となりました。
またこの時期には、農家でお世話になっている方々に初穂を贈る習わしがあり、それらが次第に武家や公家にも伝わり、恩義のある方に贈り物をする風習が始まりました。
八朔は二百十日から二百二十日と並んで「農家の三大厄日」の一つでもあり、災害の多い時期の象徴でもあります。
舞妓や芸妓のあいさつ回り「八朔」
「八朔」とは8月1日に京都の祇園で舞妓さんや芸妓さんが師匠に挨拶まわりをする伝統行事です。
この時期になると、ニュースで見られますが、黒紋付の正装姿で出かけて、
「おめでとさんどす、これからもよろしゅうおたのもうします」
とあいさつをしています。
恩義ある方にお礼を申し上げるという伝統と、8月1日に行うことから「八朔」と言います。
八朔祭とは
「八朔祭り」とは、作物が天災に遭わずに実るように五穀豊穣を祈り祈願する行事です。
瀬戸内では「馬節供」とも称されていたようで、八朔の日に風の被害に合わないように祈願する「風祭り」が行われる地方もあるようです。
この時期はちょうど稲が実るころとなりますが、日本に台風が到来する時期と重なり、農家には悩みの種といわれています。
台風などによって洪水に見舞われるため農作物は毎年大きな被害を受けます。
そこで「八朔祭」には神様にお供えをし、奉納踊りや奉納相撲をしたりして、天災に遭わずに作物が実ることを祈願するのです。
果物のはっさくの由来
八朔といえば、果物の八朔(はっさく)の方が有名です。
果物のハッサクの由来は、
広島県因島のお寺で発見された柑橘の品種を、「旧暦の8月1日(八朔)頃より食べられる」と住職の小江恵徳が言ったことから、その名が付いたというのが通説のようです。
ただ、実際の収穫は1~2月の冬なので、全くの食べごろではありません。
本当は八月ではなく違う月の間違いだったのかもしれません?
以上八朔についてでした。
八朔は果物だけとは限りませんよ!
農家の三大厄日と言われる日でもありますね。
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