「3月5日 巫女の日」
はじめに
だいぶ以前に、「巫女の一日」というルポ番組を見た記憶があります。
紅白の巫女装束から私服に着替えた巫女さんは、ごくごく普通のお嬢さんでちょっと拍子抜けもしましたが、考えてみれば現代の若い女性たち、当たり前ですね。
目 次
巫女の日とは
3月5日は「巫女の日」ですが、どういった経緯、目的で制定されたのかは不明で、そもそも制定といった筋の通った話でもないようですね。
どうやらこれはコミックやゲームのヒロインに巫女のモチーフが使われて、そのイラストが「愛好家」の間で大盛り上がりしたことから、いつの間にか「巫女の日」が誕生したようです。
日付は「み→3、こ→5」の日という語呂合わせです。
もちろん本物の神様は与り知らないことで、神様が制定したのなら「神社の日」「神主の日」があってもいいはずですね。
■巫女の日の意味と由来
ではサブカルチャーの巫女さんから離れて、神様由来の巫女をひと言で説明するなら「日本の神に仕える未婚女性」でいいと思います。
ただ仕えると言っても、祭祀の際には神様に奉納する神楽舞や神前結婚式など、神事に精通した知識と技能が求められるので、神職資格取得課程のある大学で神職の資格を得なくてはなりませんが、資格を得たとしても神職の身内や知り合いでなくては正規の巫女になれないのが現実のようです。
もっとも、参拝客が殺到する年末年始や七五三、結婚式シーズンなどは神社も人手を確保するために、非常勤・アルバイトの巫女を募集していますね。
しかし、そこは神様お膝元の仕事なので、茶髪や指先キンキラ、鼻ピアスなんてもってのほかですね。
ところで、巫女は女性に限るというのは男女雇用機会均等法違反じゃないかと思いましたが、これは同法の対象外規定にちゃんと盛り込まれていました。
俳優やモデル、警備員、女子更衣室の係員なども同様で、巫女は宗教上の観点から女性限定とされています。
じゃあ未婚女性という条件はどうなのかですが、これは宗教上のしきたりとして結婚すれば巫女を辞めるしかありません。
これも労基法上どうかとも思いますが、やはり古代から続く伝統のほうが強いようです。
■巫女の日のイベント
イベントはサブカルチャーの世界にお任せで、「巫女の日」には多くのイラストレーターたちが思い思いの巫女姿のイラストをネット上で公開するそうです。
巫女の日の雑学
▽神様もコロナには勝てない?
神社や参拝客はなにかと手順やしきたりを大事にしますが、コロナ禍の中ではそうも言っていられないようです。
社殿前には手水に代わってアルコール消毒液が置かれ、帳面に書いてくれるはずの御朱印はあらかじめ書かれた紙に代わり、参拝前に鳴らす鈴の紐も外されて、なんだか寂しい限りになってしまいました。
他にもお神輿なしのお祭り、豆をまかない節分、露店のにぎわいもなくなる……こんなことがいつまで続くんでしょうか。
▽「巫」という漢字は人名にふさわしいか?
2014年「巫」の漢字が人名用漢字として追加されました。
これは三重県の夫婦が「巫」を含む出生届を提出したところ、市は戸籍上の「子の名前には常用平易な文字を用いなければならない」という部分に抵触するとして受理しませんでした。
これに納得できない夫婦が提訴した結果、津家裁、名古屋高裁ともに「明らかに常用平易」として、2014年に市の敗訴が確定しました。
「巫」の漢字は間違いなく巫女を連想し、清浄無垢なイメージを持つ漢字ですが、古代では必ずしも清浄無垢な存在でなかったことを考えると、女の子の名前にふさわしいかどうか疑問に感じたりもします。
ちなみに近年多く見られる「麻衣」という名前ですが、これも本来は麻で作った粗末な着物という意味で、さらに喪中に着る白い麻の衣服でもありました。
■最後に
つい「お守りを買おう」って言ってしまいますが、神様から買うなんて不埒千万な行いになってしまうので、「お守りを受けよう」が古式ゆかしい言い回しになります。
手渡してくれる巫女さんも、「買い物」ではないので「ありがとうございました」とは言いませんね。
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