春から夏にかけて、白や黄色の花を咲かせるのがカモミールです。
カモミールは香りを楽しむものとして加工されている印象が強いですよね。
その代表的な物に、ハーブティーや香水、入浴剤などがあります。
原産のヨーロッパでは、香りによる癒し効果以外にも、薬として親しまれてきました。
目 次
カモミールとは
カモミールと呼ばれる花は、数種類あります。
代表的なものは、ヨーロッパや中央アジア、中国などが原産のジャーマンカモミール。
西ヨーロッパや北アフリカが原産のローマンカモミール、地中海沿岸や西アジアが原産のダイヤーズカモミールです。
代表的な3つのカモミールに共通するのは、春から夏にかけて咲くこと。
そのほかに、寒さに強いため、寒い地域でも栽培が可能なことや、湿度が高く暑い場所は好まないなどという特徴が共通しています。
ジャーマンカモミールは、1年で枯れてしまう一年草です。
ローマンカモミールとダイヤーズカモミールは数年にわたり毎年花を咲かせる多年草です。
カモミールと言えば、白と黄色の花が印象的で、ジャーマンカモミールとローマンカモミールもそれにあてはまります。
ダイヤズーカモミールは黄色い花のみ、白い花は咲きません。
さわやかな香りが強いジャーマンカモミールとローマンカモミールは、香りを楽しむものに利用されています。
ダイヤーズカモミールは、香りがほとんどありません。
草木染めの染料として利用されます。
発色される黄色がとてもきれいで、江戸時代から染料として使われてきました。
カモミールの名前の由来
カモミールはさわやかな香りが特徴的な花です。
カモミールという名前は、花の香りからつけられたと言われています。
ギリシャ語の「chamaimelon(カマイメロン)」とい単語が、カモミールに変化したそうです。
「chamaimelon」は「大地のリンゴ」という意味があります。
カモミールの花はリンゴの香りに似ているため、この名前がつきました。
また、カモミールは、「カミツレ」と言われることもあります。
カモミールはオランダ語で「kamille(カーミレ)」と呼ばれます。
この「カーミレ」に漢字をあて「加密列」と表記し、これの読み方が「カミツレ」だったようです。
カモミールが誕生花となる日にち
2月14日、3月14日、5月22日、11月3日
カモミールの花言葉
カモミールに共通している花言葉は「逆境に負けない強さ」「清楚」「厳しさの中の愛情」「苦難の中の力」です。
カモミールは寒さに強く、1度植えれば、毎年花を咲かせるほど強い花のため、この花言葉がついたのでしょう。
ジャーマンカモミールの花言葉は「親交」「仲直り」です。
共通している花言葉が、逆境をイメージさせるため、「親交」や「仲直り」といった花言葉は少し意外に感じます。
ローマンカモミールの花言葉は「負けないで」「あなたを癒します」「生命力」です。
カモミールのハーブティーやポプリの香りが、癒し効果があるため、「あなたを癒します」という花言葉は納得できますね。
また、ダイヤーズカモミールには「大きな希望」「仲直り」などの花言葉があります。
カモミールの色別の花言葉
種類に寄って花言葉は異なりますが、色別の花言葉はないようです。
カモミールの怖い花言葉
「親交」、「仲直り」などポジティブなイメージの花言葉が多いカモミールです。
「逆境に負けない強さ」という、力強い花言葉もありますが、怖いイメージの花言葉はないようです。
薬草として親しまれてきたカモミール
カモミールと言えば、ポプリや入浴剤、ハーブティーなどのイメージが強いです。
香りを楽しむことやリラックス効果を得る以外にも、薬草として古くから親しまれてきました。
カモミールは4千年以上も前から、薬草として利用され、ヨーロッパでは、民間薬として使われています。
カモミールの効果は、抗炎症作用や抗菌作用、消化不良改善などです。
ヨーロッパでは、頭痛薬や風邪薬、下痢止めとして親しまれ、ハーブティーにして飲用しています。
入浴剤として利用することで、リウマチや神経痛、疲労回復などに効果が期待できるとして、飲用する以外にも薬草として使われます。
香りを楽しむだけでなく、薬としても利用されているカモミール。
白と黄色の花が、集まって咲いている姿を見ると、明るい気持ちになりますね。