白い可憐な花から、真っ赤な実へと変化するガマズミ。
疲労回復や美肌効果など健康に良いことから、注目されている花の1つです。
目 次
ガマズミとは
日本、中国、朝鮮半島など、北半球の地域に分布している花木です。
日本のほぼ全域で生息しています。
花、実のつきが良く、寒さ暑さにもつよいため、育てやす低木です。
樹高は最大でも3m程度の成長です。
花は白い5枚の花びらで、花びらの先は尖ります。
1つの花が小さく、それが枝の先にいくつも密集し、花が咲きます。
花が見られるのは5月頃で、開花期は短いです。
秋には真っ赤な実をつけます。
実は食べることもでき、酸味があります。
果実酒として楽しまれることが一般的です。
ガマズミの名前の由来
ガマズミの木は、カマの柄として利用していました。
真っ赤な実は、赤く染める染料として使われていたそうです。
このことから、「カマソメ」が変化し「ガマズミ」になったそうです。
また、実は噛むと酸味があるため、「噛み酢実（カミスミ）」が変化したともいわれています。
中国では、「莢蒾（きょうめい）」という名です。
この「莢蒾」を日本でカマとよんだことと、実に酸味があることから「ガマズミ」になったという説もあります。
西洋名は「Japanese bush cranberry（ジャパニーズ ブッシュ クランベリー）」とよばれています。
「bush」には低木という意味があり、クランベリーの実に似ているため名づけられたそうです。
日本ではガマズミという呼び方が一般的ですが、「アラゲガマズミ」や「カリンカ」といった呼び方もされています。
また、地方などは「ヨソゾメ」や「ヨツヅミ」と言った名前もあるそうです。
ガマズミが誕生花となる日にち
6月22日、11月24日、11月29日
ガマズミの花言葉
「統合」「私を無視しないで」「愛は死より強し」などが花言葉です。
小さな白い花がたくさん集まっている様子から、「結合」という花言葉がつけられたそうです。
可憐な白い花姿から、真っ赤で小さな実へと変化します。
そんな様子は、自分の存在をいつまでも見てほしように感じます。
「私を無視しないで」は、花の移ろいゆく変化からきているのかもしれませんね。
ガマズミの色別の花言葉
ガマズミの花色は白のみです。
そのため、花色別の花言葉はつけられていません。
ガマズミの怖い花言葉
ガマズミは相手への強い想いを感じさせる花言葉がつけられています。
「私を無視しないで」や「愛は死より強し」など、感情が強すぎて少し怖く感じてしまうかもしれません。
「無視したら私は死にます」というのもあるようで、重いですね・・・。
ガマズミの雑学
ガマズミは、名前の由来となる説が多く存在します。
その一つに、「神ツ実」が変化しガマズミになったという説があります。
古くから日本で自生、栽培されており、カマの柄や染料だけでなく、食用としても利用されていました。
ガマズミの実には、不眠、冷え、美肌効果などに効果があります。
また、疲労回復効果も高いです。
昔の人は山の神からの与えられた恩恵として、野山での作業中に疲れをとるため、この実を食べていました。
ここから、神が与えてくれた実という意味で、「神ツ実」とされたそうです。
ガマズミ属には150種ほどの花木が属するとされています。
ガマズミの近種も多く、日本には16種ほどが自生しています。
日本では長崎県対馬にしか生息していない「オオチョウジガマズミ」も、その一つです。
花色は白く、実は赤黒く変色します。
オオチョウジガマズミも「私を無視しないで」という花言葉です。
福島県より西の地域に自生する「コバノガマズミ」という品種もあります。
こちらも花色は白で、実は赤く色づきます。
ガマズミとの違いは、葉っぱが小さいことで、これが名前の由来です。
花言葉は、「結合」「私を無視しないで」などです。
他にも「ミヤマガマズミ」や実が黄色くなる「キミノガマズミ」、青色の実の「ビバーナム・ダビディ」などの品種が知られています。
白く可愛らしい花と真っ赤な実が印象的なガマズミ。
花言葉は愛情や思いが強い言葉がならんでいます。
プレゼントする際に花言葉を伝えると、少し重い印象を与えてしまうかもしれませんね。