世界は8種ほどが自生しているステルンべルギアですが、日本では1種類以外ほとんど目にすることはありません。
春に葉っぱを枯らせ夏に休眠するすこし珍しい植物で、秋に可愛らしい花を咲かせます。
秋になるまで、芽が出ないことから、少しネガティブな花言葉がつけられていました。
目 次
ステルンべルギアとは
球根植物であるステルンべルギアは、ヨーロッパやアジアを原産とする多年草。
ヒガンバナ科キバナタマスダレ属の花です。
原産地では8種類程度の品種があるとされています。
日本で最も栽培されているのが、ステルンべルギア・ルテアという品種で、それ以外の品種はほとんどみかけることがありません。
夏場に休眠する植物で、休眠から開けるのは秋です。
休眠が終わると、球根から葉っぱと茎が2から3本出ます。
その後9月から10月で開花。
冬前には花が枯れてしまいますが、葉っぱはそのまま残ります。
春ごろに葉っぱが枯れて休眠し、また秋に芽を出すのです。
花は黄色で、1つの球根から5輪程度つきます。
花びらは6枚で、1つ1つは丸みをおびます。
寒さには強い花であるため、日本でも育てやすく、初心者にも扱いやすいです。
ステルンべルギアの名前の由来
「Sternbergia(ステルンべルギア)」という名前は学名で、西洋でもこの名前が使われています。
ステルンべルギアという名前は、ボヘミアの植物学者からついたそうです。
その植物学者は、「Kaspar Maria von Sternberg(カシュパル・マリア・シュテルンベルク)」で、プラハ国立博物館の起源となった博物館の創設者と言われています。
彼に敬意をはらいなづけられました。
日本では「黄花玉簾(キバナタマスダレ)」という名前がつけられています。
これは、白い花を咲かせるタマスダレという花に似ていることが由来です。
西洋名はステルンべルギア以外にも「Autumn daffodil(オータム ダフォディル)」という名前があります。
「daffodil」とはラッパスイセンを意味し、秋に咲き花の形が似ているためつけられたそうです。
ステルンべルギアが誕生花となる日にち
10月21日、11月8日
ステルンべルギアの花言葉
「安息」「期待」などがステルンべルギアの花言葉です。
西洋の花言葉には「shyness(内気)」とつけられています。
花が咲く直前の夏まで地中で休み、秋になると急に葉っぱや茎が出て花を咲かせます。
秋になるとそろそろかなとワクワクしてしまうイメージで、「期待」ついたそうです。
また、春から夏の間ゆっくりと地中で球根を休め、栄養を蓄えることから、「安息」とついたと言われています。
ステルンべルギアの色別の花言葉
花色は黄色のみです。
そのため、色別の花言葉はつけられていません。
ステルンべルギアの怖い花言葉
秋になるといつ葉っぱや茎が出て花を咲かせるか、ソワソワしてしまうステルンべルギア。
そのことから、「待ちきれない」や「じれったい」といった、少しネガティブな花言葉もつけられています。
ステルンべルギアと似ている花
和名の由来でもあるタマスダレという花に似ているステルンべルギア。
他にも、クロッカスのようであるとも言われます。
西洋名には、ラッパスイセンの名前がつけられるほどです。
【タマスダレ】
ヒガンバナ科の球根植物で、ラプラタ川の流域やペルー、チリなどが原産の植物です。
日本には1870年代に伝えられ、半野生化した植物。
開花期は7月から9月で、6枚の花びらからなり、花色は白です。
葉っぱや茎などに有毒物質が含まれるため注意しましょう。
タマスダレの花言葉には「純白な愛」「期待」「慎重」などがつけられています。
【クロッカス】
アヤメ科の植物で、ステルンべルギアとは全く違う花です。
ヨーロッパやアジアなどが原産で、原種だけで80種ほどあるそうです。
その中には、スパイスとして知られるサフランなどがあります。
草丈が丸い花びらが6枚つく花は、黄色や白、紫などの花色があり、黄色は特にステルンべルギアに似ているそうです。
クロッカスの花言葉は「青春の喜び」「切望」などになります。
→クロッカスの花言葉。春の訪れを告げる花でも、実は怖い花言葉が
【ラッパスイセン】
ヒガンバナ科の植物で、副花冠がラッパのようなであることから名づけられているラッパスイセン。
スペインやポルトガルなどに分布しており、ウェールズの国花です。
花色は白や黄色で、3月から4月が花の見ごろです。
ラッパスイセンの花言葉には「尊敬」「注視」などがつけられています。