鮮やかなピンク色のハートのイヤリングのような形をしたケマンソウは女性に愛されそうなとても可愛らしい花です。
装飾品のようにみえる姿は様々な呼び名がついており、人々を飽きさせない魅力があります。
目 次
ケマンソウ(タイツリソウ)とは
ケマンソウ(華鬘草)はケシ科のケマンソウ属の多年草です。
原産国は中国、朝鮮半島です。
濃いピンク色をしたハート型の花が横並びに10~15個位咲きます。
草丈は30~60㎝ほどになり、開花時期は4~6月で秋には茎や葉も枯れます。
また、ビククリン、プロトピンという毒性のある成分が含まれおり、特に根、茎、草に多く含まれています。
食すと嘔吐、下痢、呼吸不全、心臓麻痺などを引き起こす可能性があり中毒症状も強いようです。
ケマンソウの名前の由来
ケマンソウは漢字で「華鬘草」と書きますが、仏堂の装飾具として使われている華鬘の形に似ていることから付けられました。
実際、金色の華鬘はわずかにハート型でその下から長い装飾品がぶら下がっていてケマンソウの花によく似ています。
華鬘の「鬘」は「かづら」とも読み、つる草等で作った髪飾りの事を言います。
風船のような形をした風船かづらという植物ありますが、そちらも「風船鬘」と書きます。
茎から10~15個位のハート型の花が横並びでぶら下がっている様は鯛が釣り竿にぶら下がっている姿にも見えるため、別名タイツリソウ(鯛釣草)とも呼ばれています。
またアメリカ、ドイツ、フランスではハートの形を心臓に見立てた名前がつけられています。
ケマンソウが誕生花となる日にち
3月6日、4月12日、4月29日、5月20日、6月26日
ケマンソウの花言葉
ケマンソウの花言葉は「従順」「恋心」「失恋」「優越」です。
「従順」についてですが、これは横一列に整列して並んでいることから、みんなに合わせる、従うというイメージでつけられたようです。
「恋心」については見ての通り、ピンクのハートの形が恋する心を表現していることから来ています。
「失恋」は花期が終わりに近づく頃にハート型の下に伸びている白い部分が上の方に反り返ってきてハートが避けたように見えることからついたようです。
このようにケマンソウの特徴をつかんだ花言葉が多いですが、「優越」に関してはなぜこのような花言葉がついたのかははっきりとわかっていません。
個人的な見解ですが、一列に並んでぶら下がる姿が上から見下ろしているように見えるからかもしれません。
ケマンソウの色別の花言葉
ケマンソウはピンク色の他に白色もあるようですが、色別の花言葉は特に無いようです。
ただ、花期が終わりに近づく頃だんだん白っぽく色褪せてくることから気持ちが冷めることをイメージして「失恋」という花言葉がついた説もあります。
ケマンソウの怖い花言葉
ケマンソウは「失恋」などのネガティブな花言葉はありますが、怖い花言葉は特に無いようです。
ケマンソウの育て方
ケマンソウは暑さに弱いため、夏場は日陰で育てた方が良いでしょう。
土は水はけのよい土で赤玉土小粒と腐葉土を7:3でブレンドしたものや草花用の培養土などがおすすめです。
水やりは春から秋は土が乾かない程度に、休眠期は与えすぎると根が腐ってしまうので注意して下さい。
鉢植えでも地植えでも育ちますが、植え付けや植え替えは開花前の3~4月頃と地上部が休眠期に入る前の10~11月頃が適しています。
ケマンソウは根がよく伸びるため、鉢植えの場合は余裕をもって大きめの鉢で育てた方が良いです。
また地植えの場合でも20㎝~30㎝程度の間隔をとって植えましょう。
肥料は春から秋にかけて週1程度、液肥を与えると良いでしょう。
病気の心配はほとんどないですが、害虫は暖かい時期になるとヨトウムシやアブラムシがつきやすくなります。
気になる場合は鉢植えであればネットをつける、専用の殺虫剤を蒔く、卵の付いた部分を葉っぱごとカットするなどしましょう。