クレマチスの花は、世界各国にたくさんの原種が自生しています。
春咲き、秋咲き、四季咲きなど、花が開花する時期も豊富です。
いつでも美しい花をみられるクレマチスの花には、キリスト教にまつわる言い伝えがありました。
目 次
クレマチスとは
クレマチスの花は原種が非常に多く、世界で300種類以上あると言われています。
原産国も多く、中国や日本をはじめとする東アジアや、イギリスなどのヨーロッパ諸国など、北半球に自生します。
1年間花をみられる四季咲きや、年に1回花を咲かせるスポット咲きの花など品種が豊富です。
樹高は20㎝程度のものから、3mにまで育つ物までさまざまで、花色も白、赤、ピンク、黄色など種類が多いです。
花の咲き方もたくさんあります。
原種は花が小さいのが特徴です。
交配種には、大輪に咲く花や八重咲き、おしべめしべが花びらと一体になった万重咲き、花が鈴のような形の物もあります。
クレマチスの茎や葉っぱには、毒があります。
皮膚につくと、かぶれや水泡などの皮膚炎症状が出るので、気を付けましょう。
クレマチスの名前の由来
クレマチスはつるを伸ばし成長するつる植物です。
つるを伸ばす性質が名前の由来になっています。
「Klema(クレマ)」とういうギリシャ語は、つるという意味があります。
この「Klema」からクレマチスに変化したそうです。
西洋名も、学名や和名と同じ「Clematis(クレマチス)」です。
クレマチスの別名には、「鉄線(テッセン)」や「風車(カザグルマ)」という名前があります。
今では別名とされていますが、本来はクレマチスの原種にあてられている名前です。
また、日本に自生するクレマチスの原種を「仙人草(センニンソウ)」と名づけられています。
クレマチスの実や種には白い綿毛がついています。
これらが、仙人のひげのように見えたことから、「センニンソウ」とつけられたそうです。
クレマチスが誕生花となる日にち
4月27日、5月3日、5月9日、7月1日、7月2日、9月12日、10月22日
クレマチスの花言葉
「策略」「精神の美」「旅人の喜び」これらがクレマチスの花言葉です。
西洋の花言葉は「artifice(策略)」、「mental beauty(精神の美)」、「ingenuity(創意工夫)」です。
「策略」「artifice(策略)」は、クレマチスの花が持つ毒が理由でつけられました。
フランスのある貧しい人が、クレマチスの汁で自分の皮膚をただれさせ、周囲の人からの気をひいたことが由来です。
「精神の美」「mental beauty(精神の美)」という花言葉は、花の見た目とギャップが由来です。
細く長いつるは、華奢で繊細に見えます。
しかし、花の姿に反し、華奢なつるからたくさんの花をつけます。
花の姿が美しく、芯がある女性のように感じたそうです。
クレマチスの色別の花言葉
クレマチスには、赤、白、ピンク、黄色、青、紫、黒など複数の花色があります。
しかし、花色別の花言葉はつけられていないようです。
花色別の花言葉はありませんが、原種のちがいによる花言葉があります。
日本の原種である「センニンソウ」の花言葉は、「あふれるばかりの善意」「安全」「無事」です。
毒を持つ花ですが、真っ白く綺麗な花の見た目や仙人が連想できる見た目から、「安全」「無事」とつけたのかもしれませんね。
もう一つ日本の原種である「カザグルマ」には、「心の美」「美しい」などといった花言葉がついています。
見た目が美しい花なので、イメージ通りの花言葉ですね。
また、中国の原種で「テッセン」とよばれるクレマチスは、「高潔」という花言葉があります。
クレマチスの怖い花言葉
クレマチスには「甘い束縛」という花言葉がつけられています。
花自体は美しく、1つのつるにいくつも花がつくのは圧巻です。
しかし、つるがさまざまなものに絡みつき成長することから、「あまい束縛」という花言葉がつけられました。
クレマチスの言い伝え
クレマチスには、キリスト教に由来する言い伝えがあります。
イエス・キリストとその母である聖母マリアが、旅をしていました。
旅の道中で、クレマチスの花が咲いているのを見つけます。
クレマチスの花はとても華やかできれいでした。
花に魅了されたキリストと聖母マリアは、足を休めひととき癒されたそうです。
このことから、休息という花言葉もつけられています。
品種によってはいつでも、美しくきれいな花が観察できるクレマチス。
日本以外にもさまざまな国に、たくさんの原種があります。
とても綺麗な花で、摘み取りたくなりますが、皮膚があれる毒を持っているので、気をつけましょう。