不思議な花の形をしているアゲラタムは、1年の半分は開花しています。
丈夫な花で色あせない姿は、とても美しいです。
たくさんの花が集まり咲かせるアゲラタムは、有名なギリシャ神話の人物と深い関係がありました。
目 次
アゲラタムとは
アゲラタムは耐暑性のある花で、熱帯アメリカが原産です。
種類は40種以上あり、沖縄では帰化したアゲラタムの花が自生しています。
戦前に多く育てられていたのは、「アゲラタム コニゾイド」という種類のアゲラタムです。
現在は、花が大きい、「アゲラタム ホウストニアナム」とうい種類が主流になっています。
基本的には多年草として扱われるアゲラタムですが、冬が寒い日本では、年を越すことができないため、一年草とされています。
花が開く時期は、5月から11月と長く、1年の半分は花が咲いている姿を目にすることができます。
花色は、青やピンク、白などです。
1つの茎から、いくつも枝分かれし、1つの株からたくさんの花を付けます。
花にはふわふわした綿毛がついており、見た目はイソギンチャクのような形です。
アゲラタムの名前の由来
アゲラタムという名前は、学名と同じです。
「Ageratum conyzoides(アゲラタム コニゾイド)」が学名です。
「Ageratum」は、老いを知らないや不老などの意味があります。
ギリシャ語で「A(ア)」は、否定を表し、「geratum(ゲラス)」は老いや年をとるという意味があります。
これらを複合させて「Ageratum」となりました。
アゲラタムは、長く花が楽しめること、丈夫であること、そして、毎年花を咲かせることなどから、不老の意味があてられたそうです。
和名には「霍香薊(カッコウアザミ)」という名前が付けられています。
カッコウはシソ科の植物であるカッコウに、アゲラタムの葉っぱが似ていることでつけられました。
また、アザミは花の見た目が、アザミの花のようだったことに由来します。
西洋名は「Floss flower(フロス フラワー)」です。
これは、Flossには綿毛という意味があります。
アゲラタムの花は、ふわふわした綿毛のような部分があるためつけられました。
アゲラタムが誕生花となる日にち
5月3日、5月10日、8月1日、9月14日、10月24日、10月29日
アゲラタムの花言葉
「安楽」「信頼」「安泰」などと言った花言葉が付けられています。
西洋の花言葉は「trust(信頼)」、「respect(尊敬)」です。
アゲラタムの花は、丈夫で花がみられる期間が長いことから、「信頼」「安泰」「trust(信頼)」といった花言葉が付けられています。
アゲラタムの色別の花言葉
青色のアゲラタムの花言葉は、「信頼」です。
いつまでも色あせない青色が、「信頼」という花言葉がつけられた理由です。
紫色は「名誉」という花言葉がつけられています。
白色のアゲラタムは「幸せを得る」です。
綿毛のようなふわふわした花と白色がマッチして、幸せな雰囲気をかもしだしますね。
ピンク色は「安泰」、赤色は「永遠の美」という花言葉です。
アゲラタムの怖い花言葉
アゲラタムの花言葉は、「安泰」や「信頼」など、ポジティブな印象の花言葉ばかりです。
花色別もの花言葉も良いイメージの花言葉ばかりで、怖い花言葉は付けられていません。
アゲラタムの言い伝え
アゲラタムは、ギリシャ神話で英雄として称えられる、アキレスにまつわる言い伝えがあります。
アキレスがイーリアスのという国と戦っているとき、イーリアスの王子に、アキレス腱を狙われました。
アキレスにとって、アキレス腱は急所です。
アキレスは幼少の頃、母親が不死身になることを望みました。
そこで、死後の世界に流れる川の水を、かけられます。
かかとの部分に母が手を添えていたため、かかとだけ水がかかりませんでした。
アキレス腱が狙われたことで、瀕死の状態になってしまいます。
アキレスの治療に使われたのが、アゲラタムの薬草でした。
アゲラタムを使い必死に治療をほどこしましたが、アキレスはこの攻撃で亡くなってしまいました。
アゲラタムは、ふわふわした綿毛が可愛らしく、少し不思議な形をしています。
花言葉には、ポジティブなイメージの花言葉が多いです。
家庭で育てることもできますが、沖縄に行ったときには、帰化したアゲラタムの花を観察したいですね。