白く小さな花を咲かせるドクダミは、近年雑草と思っている人も多いでしょう。
ドクダミは古くから人々の健康を支えてきた花です。
そんなドクダミには、たくさんの名前がつけられていました。
目 次
ドクダミとは
ドクダミは、東アジア、東南アジアに自生する花です。
日本や中国では、薬草として知られているドクダミですが、東南アジアの地域では、野菜の1つとして食べられています。
暑さには強い花で、湿度の高い場所でも群れをなして育ちますが、寒さには弱いので、育てる際には注意が必要です。
花は4枚の白い花びらを想像する人が多いでしょう。
実は白い花びらのように見えるものは、苞とよばれ、つぼみを守るために包んでいるもので元々は葉っぱです。
花は中心部分にいくつも集まって咲きます。
葉っぱは、トランプのスペードのような形をしており、紫色に縁どられることがあります。
葉っぱや茎は独特な香りがあり、苦手な人も多いです。
乾燥させて薬やお茶などとして利用されます。
ドクダミ茶は栄養が多く、子供から大人まで飲むことができます。
ドクダミの名前の由来
ドクダミの名前は、効能に関係しています。
ドクダミは古くから生薬や漢方薬などとして、利用される植物です。
その効果は、胃腸炎、下痢、便秘、吹き出物、皮膚炎などに効果があります。
解毒と鎮痛効果から、「毒痛み(ドクイタミ)」と言われていました。
ドクイタミが変化してドクダミと呼ばれるようになったそうです。
他にも、毒の症状を抑えることを「毒を矯める」と言っていたことから、「毒矯め(ドクダメ)」と言われるようになったことが由来という説もあります。
ドクダミには別名が多く存在します。
日本だけでも150以上の名前がつけられており、地方によって呼び方が変わるそうです。
特によく知られているのは、「十薬(ジュウヤク)」や「毒矯め(ドクダメ)」などです。
ジュウヤクは、効能の多さからつけられました。
また、西洋名もたくさんあります。
ドクダミの匂いが、魚の臭みに似ていることから「fish herb(フィッシュハーブ)」や「fishwort(フィッシュウワート)」などとつけられています。
他にも葉っぱの形から「heartleaf(ハートリーフ)」という名前もあります。
ドクダミが誕生花となる日にち
5月15日
ドクダミの花言葉
「白い追憶」「野生」などがドクダミの花言葉です。
追憶とは過ぎ去ったことに思いをはせることで、「白い追憶」という花言葉は、白い見た目と強い香りが、印象的で記憶に残ることからつけられました。
ドクダミの花は、生命力が強く、どんどん株を増やします。
草をとっても、地中に根が残っていれば、繁殖することも可能です。
これが「野生」という花言葉の由来です。
ドクダミの色別の花言葉
ドクダミの花色は白のみです。
そのため色別の花言葉はありません。
ドクダミの怖い花言葉
ドクダミには「自己犠牲」という花言葉があります。
「自己犠牲」という言葉だけ聞くと、あまり良い印象は受けません。
この花言葉がつけられた理由は、ドクダミが薬として利用されることにあります。
効能が多く、人々の病を自分が犠牲になり治すことからつけられたそうです。
薬として重宝されたドクダミ
今では、雑草や匂いの強い葉っぱというイメージあるドクダミです。
昔は薬として重宝されており、三大民間薬として親しまれていました。
ドクダミが内服的に効果を示す症状は、胃炎、下痢、便秘、利尿、高血圧、動脈硬化、鎮静などです。
吹き出物や皮膚炎など外的にも効果があります。
中国では漢方薬として利用される他、解毒にも使われます。
薬以外には、どくだみ茶としてたしなまれることが一般的です。
複数の茶葉と一緒にブレンドして飲用すると、独特な香りが抑えられ、美味しく飲むことができます。
日本では、940年ごろには野菜として食されていた記録が残っています。
薬以外にも野菜として親しまれていたことがわかりますね。
現在日本では、兵庫県と徳島県を中心に、食用や医薬品用として栽培されています。
商業用の栽培だけでなく、観賞用のドクダミも栽培されています。
カメレオンとよばれる品種は、葉っぱがまだら色になり人気があります。
ドクダミは雑草のイメージや、独特な香りの印象が強いかもしれません。
緑の葉っぱが茂る中に白い花を咲かせ、葉っぱと花のコントラストがとても美しいです。
健康にも効果が期待できるので、どくだみ茶として生活に取り入れたいですね。