春に美味しいアスパラガスは、日本でも多く栽培されています。
野菜として食べている部分は、若い茎です。
さらに成長すると、花や実をつける植物です。
目 次
アスパラガスとは
アスパラガスはヨーロッパ南部やロシア南部の原産です。
私たちが食べているアスパラガスは、新芽から成育した若い茎です。
このまま更に成長すると、更に細い枝が出ます。
成長を続けると枝に鈴のような下向きの花を咲かせます。
花が枯れた後には、サクランボのような赤く丸い実がつくそうです。
中には黒い種が入っており、種をまくことでアスパラガスの芽が出ることもあります。
食用のアスパラガスを栽培する時には、種から育てるのではなく、根株や苗を植えることが一般的です。
一度苗を植えると10年ほどアスパラガスはを収穫できます。
植える土地の気候によって、苗植えする時期は異なりますが、収穫期は春から夏手前です。
アスパラガスの名前の由来
日本でもアスパラガスと呼ばれますが、「Asparagus(アスパラガス)」は学名であり西洋名でもあります。
この名前の由来は、原産地の1つであるギリシャです。
アスパラガスが成長すると、細い葉っぱのような枝がいくつも出てきます。
その様子は、枝や葉っぱが裂けているように見えたそうです。
たくさんに分かれるという意味を持つ「asparagos(アスパラゴス)」という単語から、アスパラガスへと変化したと言われています。
またギリシャ語の「asparagos」には新芽という意味もあります。
若い茎の部分を摘み取って食べることが由来かもしれませんね。
和名には「オランダキジカクシ」という名前がつけられています。
これは、アスパラガスが成長すると、たくさんの枝が生え生い茂るため、キジでも姿がかくせるという意味でつけられたそうです。
アスパラガスが誕生花となる日にち
1月20日、3月18日、5月25日
アスパラガスの花言葉
「私が勝つ」「敵を除く」「何も変わらない」「無変化」などがアスパラガスの花言葉です。
西洋の花言葉は「Fascination(魅惑)」です。
収穫期をすぎさらに成長すると、細い枝がいくつもでてきます。
その枝が鋭いとげのように見えるため、誰にも負けないという意味で「私が勝つ」とつけられたようです。
また「何も変わらない」「無変化」なども、アスパラガスが成長後の姿が由来です。
枝をがたくさん出ると、成長がわからなくなります。
成長しているのかしていないのかわからないほど、変化が感じられないことからつけられたそうです。
アスパラガスの色別の花言葉
アスパラガスの花は薄い黄緑色だけです。
食用のアスパラガスは、ホワイトやグリーン、紫などの種類がありますが、色別の花言葉はつけられていないようです。
アスパラガスの怖い花言葉
アスパラガスには「耐える恋」という、少し暗い意味の花言葉がつけられています。
この花言葉のはっきりとした由来はわかりません。
若い茎は柔らかく美味しく食べられるアスパラガスですが、成長すると、とげのような鋭い枝をもちます。
恋愛も最初は甘いですが、長くなると耐え忍ぶことも大切という意味が込められているのかもしれませんね。
アスパラガスの歴史
アスパラガスは古代ギリシャ時代に、食用として食べられていたと考えられています。
ヨーロッパでは、16世紀にイタリアで、地面を掘り起こしていた時に、アスパラガスが見つかったとされる説も継承されています。
日本にアスパラガスが伝えられたのは、江戸時代です。
当初は食用ではなく、園芸や観賞といった用途で伝承されました。
実際に栽培がはじめられたのは、明治初期です。
最初に栽培がされた地域は北海道で、ホワイトアスパラガスでした。
だんだんと全国で栽培されるようになり、今では、北海道をはじめ長野県や佐賀県、長崎県などで生産されています。
ホワイトアスパラガスは土をかけ、陽をあてないことで育てられます。
私たちがよく食べるグリーンアスパラガスは、土をかけません。
土をかける工程が手まであるため、グリーンアスパラガスが主流になりました。
春の味覚の1つとして親しまれているアスパラガス。
バターソテーやベーコン巻は、いくらでも食べられるほど美味しいです。
スーパーなどでは食べられる若い茎の部分しか見られませんが、鈴のような花やサクランボのような実をつけた姿も見てみたいですね。