紫式部と聞くと、かの有名な源氏物語を思い浮かべる人が多いと思います。
しかし、花の名前にも紫式部という名前が使われているのです。
あまり聞きなれない紫式部とは一体どんな花なのか、そして源氏物語の紫式部とは関係があるのかを調べてみました。
目 次
紫式部(ムラサキシキブ)の花言葉
紫式部の花言葉は“聡明” “上品” “愛され上手”です。
まさに源氏物語を書いた紫式部のイメージですね。
花言葉の由来もこの紫式部にちなんでつけられたと言われています。
また、“愛され上手”の花言葉は、源氏物語の主人公である光源氏にちなんでつけられたと言われています。
モテモテで女性に愛された光源氏からうまく表現されていますね。
紫式部が誕生花となる日にち
10月17日、11月4日、11月6日
色で変わる花言葉
紫式部は花よりも実の鑑賞を楽しむことが多い花です。
なので色とりどりの花を咲かせるというわけではないので色別の花言葉はありません。
コムラサキやオオムラサキシキブなど紫式部の仲間は色々とあるので、そちらの花言葉なども調べてみると楽しめるかもしれませんね。
紫式部とは
紫式部の特徴
紫式部はシソ科ムラサキシキブ属の落葉性の低木で、樹高は2~3mほどです。
紫式部の花はピンク色や紫色の小さな花を茎や節に咲かせ、おしべとめしべが真ん中から出ています。
花の開花時期は5~7月で、よく鑑賞される紫の実をつけるのは9~10月頃です。
実の直径は3mmほどで光沢があり、原産地は日本、台湾、朝鮮半島です。
紫式部の名前の由来
紫式部の名前はその紫の実の美しさから、源氏物語の作者である紫式部を表してつけられたと言われています。
また、紫色の実がたくさんなることから“紫敷き実(ムラサキシキミ)”と呼ばれており、それが変化してムラサキシキブになったとも言われています。
英語ではjapanese beauty berryと表記され、直訳すると“美しい実”という意味になります。
紫式部の種類
紫式部の仲間は十数種類存在しています。
コムラサキ
紫式部に似ていますが、樹高1~2mで実は固まってついていて、葉は先端だけが鋸歯になっています。
庭先によく見かけるのはコムラサキが多いです。
トサムラサキ
四国、九州に分布する珍しい種類の植物です。
実は桃色がかった紫色で、淡い紫色の花をたくさんつけます。
ビロードムラサキ
紀伊半島、四国南部、九州に分布するビロード状の毛が多い植物です。
ヤブムラサキに比べて大型です。
ホウライムラサキ
日本では沖縄だけに生育する常緑低木です。
花は赤紫色で花冠は4裂し、その後紫色の実をつけます。
オオムラサキシキブ
紫式部の変種で東海地方以西に分布する、大型の花です。
ヤブムラサキ
宮城県以南~九州などの温暖地に生育し、紫式部に比べて毛が多いのが特徴です。
コシロシキブ
コムラサキの白色品種です。
紫式部と聞いて、源氏物語以外に花の名前だという認識は持てたでしょうか?
しかし実際には名前の由来も、花言葉も源氏物語の紫式部にちなんでいることが多いので、紫式部という花は、源氏物語の紫式部と切っても切れないものかもしれません。
そう思って紫式部を鑑賞すると、平安時代の情景も浮かんでくるような気持ちになりますね。
花を観賞する楽しみが増えたのではないでしょうか。
また、紫式部の花言葉にはポジティブな言葉しかないので、贈り物をする際にはぴったりの花です。
“聡明” “上品”と言われて嫌な気持ちになる人はいないでしょう。
しかし、紫式部はあくまで庭木なので、花束というわけにはいきません。
生け花などに使っても素敵ですし、紫式部その物を贈るのではなく、紫式部の由来などを話に添えながら花言葉を贈ってみれば、話も弾み楽しい時間が過ごせるのではないでしょうか。