ブローディアは植物上の分類において、さまざまな研究、論議がなされてきました。
そのため、歴史上で何度か位置づけが変わり、複雑に分類されています。
目 次
ブローディアとは
ブローディアは北アメリカ原産のユリ科(体系によってはテミス科)でトリテレイア属の多年草植物です。
以前はブローディアエア属に分類されていました。
現在では「トリテレイア」という名前で呼ばれることが多く、「ブローディア」と呼ばれるものは主に「トリテレイア・ブリッジェシー」という品種であると言われています。
アメリカのオレゴン州やカリフォルニア州に分布していることが多いです。
秋に球根を植えると翌年の5月下旬~7月頃にひとつの茎からいくつも花が咲きます。
花はユリのように漏斗状に上を向いて咲きますが、真上から見ると星形に見え、花びらの真ん中に線模様が入っています。
紫、青、白、黄色などの色があり、草丈は30~50㎝ほどになります。
別名では「トリテレイア」「ヒメアガパンサス」とも呼ばれています。
ブローディアには以下のような品種があります。
【ルディー】
白色に紫色の筋が入った爽やかな色合いの人気のある品種です。
【ラクサ】
日本でよく流通している品種で全体的に紫色のものが多いです。
【イキシオイデス】
あまり見かけない珍しい品種で黄色の花を咲かせます。
【ヒアシンシナ】
白色の花を咲かせるため「ホワイトブローディア」とも呼ばれています。
ブローディアの名前の由来
「ブローディア(Brodia)」はスコットランドの植物学者「ブローディ(James Brodie)」の名前が由来となっています。
別名の「トリテレイア」は比較的新しくつけられた名前です。
「トリテレイア」はギリシャ語で「3つ」「完全」という言葉が合わさったもので、花の器官が3の倍数で出来ていることからつきました。
ブローディアは花びらが6枚、雄しべが6つ、雌しべが3つになっています。
和名の「ヒメアガパンサス(姫アガパンサス)」はアガパンサスを小さくしたような形であることからつきました。
しかし、アガパンサスは横向きに咲きますし、ヒガンバナ科で種類も違います。
ブローディアが誕生花となる日にち
7月2日
ブローディアの花言葉
ブローディアの花言葉は「淡い恋」「受け入れる愛」「守護」「大切に守る」です。
「淡い恋」の花言葉はブローディアは青系の色が多く、青のイメージは幻想的で儚いイメージがあることからついたと言われています。
「受け入れる愛」の花言葉は漏斗状に上向きに咲く花姿が雨や太陽の光、虫などすべての自然を受け入れているように見えることからついたのではないでしょうか。
「守護」「大切に守る」の花言葉はブローディアが球根植物で分球で増えることや、花期が終わると土の中で休眠して、また翌年花を咲かせることからついたようです。
ブローディアの色別の花言葉
ブローディアの色別の花言葉は特に無いようです。
ブローディアの怖い花言葉
ブローディアの怖い花言葉は特に無いようです。
ブローディアの育て方
【用土】
10月に入ってから土を5㎝以上の深さで堀り、球根を植えつけます。
庭植えの場合は水はけのよい、日がよく当たる所で育てましょう。
鉢植えの場合は草花用培養土か赤玉土小粒、腐葉土、軽石を6:3:1で混ぜたものが良いでしょう。
【肥料】
肥料は植え付け時は緩効性化成肥料を混ぜ、春ごろに化成肥料か液体肥料を追肥すると良いでしょう。
【水やり】
水は土が乾いたら多めに与え、花が終わった後の休眠期はそれほど与える必要はありません。
【掘り上げ】
庭植えの場合、丈夫な球根にするには花期が終わった後に一度掘り上げて、涼しくなる10月頃まで乾燥保存しておくとよいでしょう。
鉢植えの場合は掘り起こしではなく、鉢ごと涼しい場所に置いておきましょう。
以上、ブローディアの育て方を簡単にご紹介しましたが、丈夫な球根植物ですので比較的育てやすいようです。
ブローディアの歴史を辿ると、植物学的に問題視され、様々な変更があり、とても難しい位置づけになっています。
ですが、そんなことは関係ないかのように花は自然の中で気持ち良さそうに美しく咲いています。
だからこそ人々はそのようなシンプルに生きている花の姿を見て癒されているのではないでしょうか。