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クジラの日とはいつ?意味や由来、イベントは

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「9月4日  クジラの日」

■はじめに

筆者の小学校時代、給食にクジラの竜田揚げがよく出されたのを覚えています。

当時、クジラ肉は安価で栄養豊富な食材として庶民の食生活を支え、子どもたちのたんぱく源としても貴重な存在でしたが、反捕鯨運動の高まりによって、1970年代に給食メニューから姿を消してしまいました。

まずいとは思いませんでしたが、特においしかった記憶もありません。

 

クジラの日とは

1993(平成5)年に国際捕鯨委員会(IWC)が京都で開催されたことを記念して、日本捕鯨協会(当時は任意団体)や大日本水産会など25の団体が9月4日を「クジラの日」に制定しました。

日付は「ク(9)ジ(4)ラ」という語呂合わせで、毎月9日も「クジラの日」とちょっと欲張っていますね。

 

■クジラの日の意味と由来

昔から日本近海はクジラの回遊路で、縄文時代の遺跡からクジラの骨を利用した土器が発掘されており、日本の鯨食文化はこのころから始まったと言われます。

飛鳥時代の仏教伝来によって肉食は禁止されましたが、当時はクジラも魚と見なされていたため、貴重な食材に変わりはありませんでした。

江戸時代になると捕鯨が組織的になって、供給量も大幅に増加し、次第に庶民の食卓にも上がるようになります。

しかし、江戸時代後期になると、米国の捕鯨船が日本近海でクジラを乱獲したことで、クジラが減少し日本の沿岸捕鯨は衰退に追い込まれましたが、明治末期にノルウェーから捕鯨砲が輸入されたことで、日本のクジラ漁は近代捕鯨として息を吹き返し、1932(昭和7)年には南氷洋捕鯨を開始しました。

 

■クジラの日のイベント

過去の「クジラの日」には東京・豊洲市場へ鯨肉が初上場した記念イベントが開催されましたが、日本各地で予定されたイベントは中止あるいは無観客開催を余儀なくされ、盛り上がりに欠けてしまいました。

 

クジラの日の雑学

▽「クジラ食害論」は誤りか?

海の中では魚がプランクトンを食べ、その魚をさらに大きな魚が食べる「食物連鎖」が繰り返され、クジラは体の大きさからその連鎖の頂上に位置すると思われています。

クジラの平均体重から1日当たりに食べる魚の量を算出して365倍すれば年間の摂餌量がわかり、それにクジラの総数を掛けた上で、プランクトンや魚類などの餌の割合データを勘案する方法で、クジラが年間に餌を食べる量は2.5億トンから4.3億トンと日本鯨類研究所が推計しています。

この消費量を全世界の漁獲量と比較すると、8700万トンとされる人類の漁獲量の3~5倍をクジラが消費していることになります。

この試算をもとに「クジラの数を減らせば、人間の漁獲量をもっと増やせる」と主張するのが「クジラ食害論」です。

もちろん、この主張に対する反論は強く、クジラは1年のうち120日程度しか餌を食べないことが判明しており、365倍するのは誤りで、クジラの全体数や食べる餌の比率にも根拠がないとしています。

いずれにしても、根拠となる数字があやふやなことから、両論の応酬は当分続きそうです。

 

▽商業捕鯨再開も先行きに暗雲

日本がIWCを脱退し、EEZ内での商業捕鯨を再開して3年になりますが、政府による捕獲頭数の上限(約300頭)があるため、捕鯨会社の経営安定には疑問符がついています。

その上、クジラを食べたいというのは高齢者が多く、若者は鯨肉になじみがなく、牛肉や豚肉、鶏肉なども簡単に手に入る時代で、需要の拡大も見通せない状況です。

そんな中で捕鯨大手の共同船舶が60億円をかけ、捕鯨調査船「日新丸」の後継母船建造を発表しました。

採算性のためには大型のナガスクジラを捕獲するしかなく、そのためには南氷洋へと出向く必要があり、再び国際的な反捕鯨運動の高まりを招くことになります。

せっかくの捕鯨再開ですが、先行きに暗雲も漂っていますね。

 

■最後に

その昔、大洋ホエールズ(現横浜ベイスターズ)の試合を川崎球場へ観に連れて行ってもらったことがあります。

球場入り口でクジを配っていて、何等だったか忘れましたが、クジラの大和煮の缶詰が当たりました。

大洋の親会社は大洋漁業(現マルハニチロ)でした。

当時、大洋が大物選手を獲得する際、高額な費用がかかるため獲得は危ぶまれましたが、大洋漁業の社長は「クジラ1頭獲ればいいんだ」と豪語したとか。

そんな時代でした。

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