▪はじめに
日本は川の多い国で、私たち日本人は川の水によって生活が支えられています。
また、川はアユやウナギなどの川魚やカニやエビなどの水生生物や水生植物などを育み、私たちはその恩恵も受けています。
そこで今回は、川の恵みに感謝するために制定された記念日や川に関する雑学などについて紹介していきましょう。
目 次
川の恵みの日とは
川の恵みの日は、毎年11月1日にあります。
川の恵みの日は、1865年(慶応元年)創業で「元祖鮎の甘露煮」などの川魚を使った商品や伊勢湾の魚介類を使った商品などを扱う三重県多気町の「株式会社うおすけ」によって制定された記念日です。
▪意味
川の恵みの日には、川に感謝し、川の環境と自然を考える日とする目的があります。
▪由来
川の恵みの日が11月1日にあるのは、11月1日の数字を並べると1が3本となり、それが漢字の「川」の字に似ていることが由来となっています。
▪イベント
福岡県福岡市では、毎年10月に福岡都市圏で使用される水道水の三分の一をまかなっている筑後川に感謝するイベント「筑後川のめぐみフェスティバル」が開催されています。
このイベントでは、筑後川の水源地や流域にある市町村の特産品や、うなぎなどの筑後川流域の美味しいものを扱った出店が40店以上出店する物産展をはじめ、有名アーティストによるライブ、郷土芸能のステージ、FM FUKUOKAの公開録音などが行われます。
また、筑後川と流域市町村との関わりに関するクイズラリーや子供が遊びながら学べるキッズ学び場、3種類(海水淡水化水・水道水・天然水)を飲み比べる利き水コーナーなどの学びのコーナーもあります。
川の恵みや川の水の大切さを知ることができるイベントなので、ぜひ家族で足を運んでみてください。
川の雑学
<一級河川と二級河川の違いとは>
日本の河川は国によって一級河川や二級河川と等級分けされています。
みなさんも、橋のたもとや川の近くの土手などに設置されてある川の名前を示す看板に「一級河川」と書かれたものを見たことがあるのではないでしょうか。
この等級分けは、川の大きさや水の綺麗さなどで分けられていると思われがちですが、じつはもっと別の基準で分けられているのです。
一級河川と二級河川の大きな違いは、私たちの生活における影響の大きさの違いです。
この場合の影響とは、飲み水などの上水や排水などの下水、農業や工業など私たちの生活に大きく関わるものに使われるという意味だけでなく、洪水など災害時により大きな被害を出す可能性が高いという意味もあります。
そのため、一級河川は「国土交通大臣が指定する国民全体への影響が大きい河川」、二級河川は「都道府県知事が指定する都道府県への影響が大きい河川」と定義されています。
現在、一級河川に指定されているのは、日本ある30,000以上の河川のうち14,000、二級河川は約7,000とされていて、一級河川は国によって管理されており、二級河川は各都道府県によって管理されています。
一級河川には大きな川が指定されていることが多く、二級河川には比較的小さな川が指定されていることが多いのですが、中にはあまり大きくない川も一級河川として指定されていることがあります。
これは「水系」の違いによるものです。
川は、山などから湧き出る小さな水源がから流れ出す小さな流れが海に向かって流れていくうちに徐々に合流していって1本の大きな川(本川)になっていきます。
この本川に合流していく全ての川をまとめたものを「水系」と呼びます。
本川が大きく一級河川に指定されていると、本川に合流する支川も同じ水系となるので一級河川に指定されるのです。
因みに、二級河川以降の三級河川や四級河川という等級はなく、一級河川と二級河川以外の川は、「準用河川」「普通河川」と呼ばれています。
これらの河川にも定義があり、準用河川は「市町村長が指定する河川法の適応を受ける河川」で普通河川は「市町村長が指定する河川法の適応を受けない河川」となっています。
<軟水と硬水の違いは地形にある>
水は、水の中に含まれるカルシウムとマグネシウムの量によって軟水と硬水に分けられます。
水に含まれるカルシウムとマグネシウムの量を数値化したものを「硬度」と呼び、軟水と硬水を分ける指標としています。
軟水と硬水を分ける基準は国や地域によって違っていますが、日本では硬度100以下の水を軟水、100以上の水を硬水としています。
日本で採れる水はほとんどが軟水で、ヨーロッパや北米などで採れる水は硬水が多くなっていますが、これはどうしてなのでしょうか?
じつは、水の硬度の違いは地形や地質にあるのです。
水は、山に降った雨や雪が地面に染み込んだ後、湧き水となって地表に流れ出し、川となって海へと流れていきます。
日本の地形は起伏が激しく、山から海までの傾斜がきつくなっています。
そのため、地面に染み込んだ雨や雪は比較的早く海へと流れていきます。
また、日本の地質はミネラルの少ない火成岩が多いので、ミネラルをあまり吸収できないままと流れていくため、硬度の低い軟水となるのです。
一方ヨーロッパや北米の地形は傾斜が緩やかな広い土地であるため、地面に染み込んだ雨や雪はゆっくりと海へと流れていきます。
また、ヨーロッパや北米の地質はミネラルが豊富な石灰岩が多いので、硬度の高い硬水となるのです。
軟水はミネラルが多すぎないので、胃腸に優しく胃腸が未発達な赤ちゃんでも飲める、肌や髪に優しいという特徴があります。
硬水はミネラルが豊富なので、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルの補給ができる、
肉を柔らかくし臭みを取るという特徴があります。
しかし、硬水を飲むと腸の働きが活発になりやすいので、軟水に慣れている日本人は硬水を飲むとお腹を壊してしまうことがよくあります。
最近は健康のために硬水を飲む人が増えていますが、飲むときは少量から慣らしていくとよいでしょう。
▪まとめ
川は、私たちに大きな恵みを与えてくれますが、ときに大きな災害ももたらします。
また、私たちが川の水を汚してしまうことで大切な恵みを失ってしまう恐れもあります。
川の恵みの日には、家族みんなで川の大切さについて考えてみてください。
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