日本では各地で様々な「祭」が開催されます。
そもそもは慰霊、祈り、感謝を目的として、神仏や祖先をまつる行事のことを指します。
その規模や内容も様々で、地域ごとのものから全国域の大規模なものまでに至ります。
その中でも日本を代表するお祭りについて、まとめます。
目 次
日本三大祭りとは?
全国域で特に有名なのが日本三大祭りと呼ばれている「祇園祭」「天神祭」「神田祭」です。
ただ、特別な基準が設けられているわけではなく、いつからそう呼ばれるようになったかは明確ではありません。
また、この3つのお祭りになったことも実ははっきりしておらず、東北地方では神田祭ではなく青森の「ねぶた祭」が入るといったように、地域によって変わってくるのだとか。
ここでは4つのお祭りについて、紹介していきます。
祇園祭
京都市東山区の八坂神社(祇園社)のお祭りで、清和天皇の貞観11年(869年)に始まり現在まで約1100年続く歴史あるお祭りです。
当時、疫病が流行したことから衹園社(八坂神社の前身)を信仰したことが起源とされていて、日本全国の国の数である66本の鉾(ほこ)を作らせ、悪疫を封じ込む御霊会を行ったことから明治までは「祇園御霊会」と呼ばれていました。
祭行事は毎年7月1日~31日までの1か月間にわたって行われ、八坂神社が主催するものと山鉾町が主催するものに大別されます。
その中でも見所は、49年ぶりに平成26年に復興した山鉾巡行で、7月17日の前祭巡行(23基の山鉾)と24日の後祭巡行(10基の山鉾)の2度の巡行が行われます。
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天神祭
全国の天満宮(天神社)で催されるお祭りで、祭神である菅原道真の命日の25日前後に毎月、縁日等が行われます。
中でも有名な大阪市の大阪天満宮を中心とした天神祭が、日本三大祭りの一つとされています。
この大阪天満宮の天神祭の歴史は1000年以上前の天暦5年(951年)に始まります。
天満宮御鎮座の翌々年となるこの年に「禊祓い(みそぎはらい)」を行い、その際に船を仕立てて奉迎したのが始まりとされています。
開催期間は6月下旬~7月25日までの約1ヶ月間にわたります。
宵宮である7月24日の鉾流神事(ほこながししんじ)に始まり、本宮の7月25日には陸渡御(りくとぎょ)、船渡御(ふなとぎょ)等の神事が行われ、奉納花火も盛大に打ち上げられます。
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神田祭
東京都千代田区の神田明神で行われるお祭りです。
その始まりは、ほとんど記録が残っておらず詳細不明となっていますが、大祭になったのは江戸時代以降です。
以前は旧暦の9月15日に行われていたのですが、現在の開催期間は5月の中旬となっていて、延宝年中までは毎年行われていたものの、山王祭(赤坂・日枝神社)と隔年で開催されるようになってからは2年に一度、本祭りが執り行われています。
また、江戸時代には幕府の後ろ盾を受け、城内に祭礼行列が練りこむ等、将軍や御台所の上覧があったことから、「天下祭」と呼ばれるようになりました。
元々は山車の出る祭りでしたが、明治以降の交通事情や震災、戦災によって山車がすべて焼失したことから、現在は町御輿が主流となっていて、豪華な大行列が神田、日本橋エリアを練り歩きます。
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ねぶた祭
青森県青森市で8月2~7日に開催されます。
その起源は定かではありませんが、奈良時代(710年~794年)に中国から伝えられた「七夕祭」の灯籠流しの変形と言われています。
現在では、大勢の市民が掛け声とともに、ねぶた(武者等の絵が描かれた人形型の大きな山車燈籠)を引いて街を練り歩きます。
その周りでは「はねと」と呼ばれる集団の踊りが見られることも有名です。
最終日には、受賞したねぶたが青森港を運行し、盛大な花火が打ち上げられます。
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どのお祭りもスケールが大きく歴史のあることが分かります。
地域性や内容を踏まえて観覧すると、より楽しめそうですね。