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光化学スモッグの日とはいつ?意味や由来。日本初の発生日

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「7月18日  光化学スモッグの日」

■はじめに

光化学スモッグのスモッグ(smog)とは、煙(smoke)と霧(fog)の合成語だそうで、これはなかなかよくできた造語だと思いますね…と、感心していられるような代物ではありません。

大気汚染物質のために、見通しが悪くなるばかりでなく、健康に害を及ぼします。

霧のように、どこか哀愁を漂わせるような情緒とは無縁で「夜霧よ今夜も有難う」というわけにはいきません。

 

■光化学スモッグの日とは

1940年代から米ロサンゼルスで問題となっていた光化学スモッグが、1970(昭和45)年7月18日、日本でもついに発生し、環七通りの東京立正中学・高校の生徒43人が、運動場での体育の授業中に目やのどの痛みが生じる被害を訴えました。

後の調査によって、光化学オキシダント(Ox)によるものと判明して、日本でも注目されるようになりました。

しかし、それ以前に発生した近畿や四国、関東での農作物の斑点発生被害も、後に光化学スモッグが原因であると判明しています。

 

■光化学スモッグの日の意味と由来

たしかに「日本初」の現象が発生とも言われる日ですから、記念日の資格はあるんでしょうが、なにもこんな日まで記念することもないと思いますが…。

それなら「空き巣の日」とか「心筋梗塞の日」があってもおかしくないとも思ってしまいます。

それでは、化学の先生になったつもりで、光化学スモッグとはなにかを、カンタンに説明しておきますが、質問は受け付けません。

 

自動車や工場からの排気ガスには窒素酸化物(Nox)や炭化水素が含まれていて、これは酸性雨や温暖化の原因にもなっている公害物質です。

それが、ガソリンや塗料の溶剤に含まれる揮発性有機化合物(VOC)とともに、太陽の紫外線で化学反応を起こして、光化学オキシダントと呼ばれるオゾンやアルデヒドが発生し、地表近くの大気中にとどまって、Ox濃度の上昇によって「もや」がかかります。

オゾンとは、宇宙の手前で地球を紫外線から守ってくれている、あのオゾン層のオゾンですが、本来は生物にとっては有害で、その証拠に殺菌や消毒に使われています(生物は人間とは限りません)。

紫外線による化学反応で発生するため、被害は日差しの強い夏に多く、また風がなくて空気の流れがない日に集中します。

 

■光化学スモッグの日のイベント

そもそも、めでたい話でもなく、だれが記念日扱いをし始めたのかも不明で、なんとはなしの自然発生的なものだろうと思いますから、当然、イベントなんかやりようがありません。

 

■光化学スモッグの日の雑学

 

▽症状と対策

汚染された大気が原因なので、まず目やのど、皮膚が刺激されて、目に異物感、痛み、涙が止まらないなどの症状が現れ、のども痛んでセキもひどく、皮膚が赤くなります。

しかし、この程度はまだ軽症のうちで、重症になると手足のしびれ、頭痛、めまい、発熱、嘔吐、呼吸困難、やがて意識障害なんてことにもなるので、軽く考えてはいけません。

あれっと思ったら、急いで洗眼、うがい、皮膚洗浄をしましょう。

今は、各自治体で予報、注意報、警報、重大緊急報などを発令して、健康被害防止に努めています。

この4種のお知らせのレベルの差はよくわかりませんが、とにかく空気が相手ですから、もう速やかに室内に逃げ込むしかありません。

 

▽越境汚染

日本では発生源規制によって、NOxやVOCの発生は減少していますが、光化学スモッグの注意報や警報の発令頻度は減っていません。

これはアジア諸国の工業化によってNoxの排出量が増え、それが偏西風で日本に到達していることが原因で、特に中国の排出量の経年変化は、日本の地上オゾン濃度変化と一致しています。

これを越境汚染と言います。

 

■まとめ

越境汚染はNoxに限らず、黄砂やPM2.5など、お年寄りや子ども、呼吸器系の弱い人にとっては、かなり深刻な問題ですが、個人レベルで解決できる代物でもありません。

とにかく、ニュースや自治体の情報に気を配ることが大切ですね。

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