■はじめに
年度の切り替わりとなる4月から、5月に入るとゴールデンウィークを迎える時期になります。
新しい環境にも慣れ一段落すると共に、映画や音楽観賞の計画を立てている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな4月の下旬には、私達の生活を豊かにしてくれる世界知的所有権の日があります。
目 次
世界知的所有権の日とは
世界知的所有権の日は毎年4月26日にあります。
世界知的所有権の日が制定されたのは、2000年(平成12年)のこと。
世界知的所有権機関(WIPO)の一般総会で制定されました。
スイス・ジュネーヴに本部を置く世界知的所有権機関は、知的財産権の保護促進を目的とする国際連合の専門機関で、191か国が加盟しています。
■意味
世界知的所有権の日は、知的財産制度を世界中へ普及啓発することを表明するという意味合いがあります。
知的財産は、全ての国の発展に貢献し役割を果たしています。
そのことを意識し、理解してもらいたいことを伝え、芸術家や発明家の貢献を記念する日でもあるんですね。
この日、世界各国で知的財産権保護のアピールをするイベントが行われています。
■由来
1970年(昭和45年)のこの日に【世界知的所有権機関を設立する条約】が発効されました。
そのことに由来して、世界知的所有権の日は4月26日に制定されました。
■イベント
世界知的所有権の日が制定された翌2001年以降、世界各国で様々なイベントが行われています。
2018年はコンセプトを「Women in innovation and creativity」(変革の推進:イノベーションと創造において活躍する女性)として定め、日本でも特許庁で研修生の受け入れやワークショップが行われたり、国連大学では女性イノベーターのスピーチなどが行われました。
また、日本国際映画著作権協会(JIMCA)では、世界知的所有権の日に先立ち4月19日に記念イベントとして「レディ・プレイヤー1」(全国ロードショー)の上映会を行いました。
これは、米国大使館の後援であるワーナーブラザースジャパン合同会社の協力を得たもので、東京・新橋にあるワーナー・ブラザース映画試写室にて行われました。
ちなみに、映画情報サイト「ぴあ映画生活」によるアンケートに参加し当選した15組30名が招待され、上映前には知的所有権についてのスピーチなども行われたとのことです。
他にも、毎年掲げられるテーマに基づいたイベントが全国各地で行われていますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
世界知的所有権の雑学
世界知的所有権の日にちなんだ雑学をご紹介します。
□知的所有権とは!?
技術、名称、創作物などの価値や権利を保証するもので、 知的財産権ともいいます。
日本では「知的財産基本法」という2003年に施行された法律によって保護されていて、よく耳にするものとしては特許権、著作権、商標権などが含まれています。
□知的財産権を登録しなかったカラオケ
あえて知的財産権を登録しなかった例の一つに“カラオケ”があります。
カラオケを発明した井上大祐氏は、特許を取らなかったことで年間100億円を越えるであろう特許使用料を逃したと言われています。
しかし、その一方で特許を取らなかったことでカラオケの普及が進み、英語圏の辞書に載るほどになったとも言われています。
知的財産権(この場合は特許です)を取得せず、権利を主張しないことでこのように伝達し発展することもあります。
ちなみに、井上氏はタイム誌による「世界を変えたアジアの20人」に選ばれるなどの名誉を得て、カラオケと共に世界中に知られるようになりました。
利益もまた金銭的な要素ばかりではないということを教えてくれる事例ではないでしょうか。
■まとめ
世界知的所有権の日についてご紹介させて頂きました。
世間では度々、流行するものなどの所有権について、トラブルが報道されています。
良いものを取り入れたい気持ちは否定できませんが、創作や開発した人の思いはやはり大切にすべきだと思います。
毎年4月26日世界知的所有権の日には、作品やイベントを通して知的所有権への意識や理解を再認識し、過ごしてみるのはいかがでしょうか。
4月26日は何の日?誕生日の有名人や星座、花言葉・運勢・性格は
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