「8月12日 国際青少年デー」
■はじめに
ほとんどの日本人は憲法25条で定める「健康で文化的な最低限度の生活」以上の毎日を過ごしていますが、世界に目を転じれば、日々の食糧や飲み水さえ手にできない人々が何億人といるのです。
豊かな社会の中にある私たちに、「国際青少年デー」はそうした問題を考えさせるきっかけになることでしょう。
目 次
国際青少年デーとは
8月12日は「国際青少年デー」(International Youth Day)で、これは国連が定めた国際デーのうちのひとつですね。
制定の発端は1991年の世界青少年フォーラムで、青少年を覆う諸問題が提起されたことで、1999年の国連総会で8月12日が「国際青少年デー」と決まり、翌年から世界各地で様々な催しが実施されています。
しかし、問題提起から制定まで時間がかかりすぎです。
■国際青少年デーの意味と由来
「国際青少年デー」制定の際、国連は「青少年に関する政策と計画」を決議し、国際青少年デーの広報やイベントを通じて、決議の中にある「世界行動計画」への認識を周知させるよう求めています。
この行動計画は特に優先事項を定めており、
「教育、雇用、飢餓と貧困、健康、環境、薬物乱用、非行、余暇活動、
少女・若い女性、社会生活・意思決定への完全・効果的な参加」
の10項目がこれに該当します。
計画は各国政府や国連が青少年とともに協力体制を築くことが重要とし、同時に青少年自身が受け身にならず、沈黙しないことを求めています。
この10項目はそれぞれが相互に関連する問題で、中でも貧困がすべての根源と言えます。
現在、世界中で1日わずか1ドルでの生活を余儀なくされている人が12億人以上存在し、2ドル以下なら20億人を超え、これでは最低限の食糧さえ確保できず、教育やエネルギー、医療などは望むべくもない現状です。
教育の欠如は、読み書きができないことにつながり、職を得ることが困難で、これがまた一層の貧困に帰結します。
■国際青少年デーのイベント
毎年のこの日、世界中の貧困地域で、ボランティア活動とともに、それを世界中に発信することで、貧困の実情を知ってもらおうというイベントが実施されています。
これは先進国の青年ボランティア組織が中心となり、飲料水の供給設備構築や幼稚園の整備・啓発、思春期女性に対する保健衛生の啓蒙など、次代を担う若年層へ手を差し伸べ、親世代の理解を求めるものでもあります。
国際青少年デーの雑学
▽平均寿命最短国シエラレオネ
日本は世界一の長寿国ですが、ただし、その長い分の日々を健康でどう過ごすかが大事なんですね。
話が逸れそうなので軌道修正すると、反対に一番平均寿命の短い国は、西アフリカにあるシエラレオネという北海道くらいの面積の国で、なんと46歳でしかなく日本の半分しかありません。
シエラレオネは1961年にイギリスから独立しましたが、なまじダイヤモンドが採れるために軍資金の調達が容易で、1991年に始まった内戦は11年も続き、7万人の死者、36万人の難民を生んでいます。
その間、戦闘によって病院や学校、生活インフラのほとんどが破壊され、内戦が収まった後も修復されず、今でも電気、上下水道、トイレなどを使える人は10%程度といった有様です。
これでは当然、衛生状態は劣悪で、医薬品もなく、抵抗力の弱い子どもは命にかかわり、4人にひとりの子どもは5歳未満で亡くなっています。
内戦の死者が平均寿命を押し下げているとしても、それ以上に多くの幼い子どもの死が、シエラレオネを世界一の短命国にしています。
▽青少年の定義
「永遠の少年」と呼ばれてしまう人をたまに見かけますが、青少年とは何歳の範囲を言うのでしょうね。
国連の定義では15歳から24歳までとしていますが、日本の社会通念上では12歳から25歳あたりまでを言うようです。
青少年保護育成条例で見る青少年は、条例なので各都道府県まちまちですが「18歳未満の者」「6歳以上18歳未満の者」「小学生就学から18歳」とする規定がほとんどです。
また、条例には「青少年の深夜外出規制」が盛り込まれていますが、法律や条例の常で、この「深夜」とは何時から何時を意味するのかは各自治体によって異なります。
条例の趣旨からして、場所によって夜遊びできる時間に違いがあるというのはどうなんでしょう。
条例ではなく、法律1本でスッキリさせてほしいものです。
■まとめ
楽しそうに遊び歩いている若者に、いちいち目くじら立てるつもりは毛頭ありませんが、そうした時間を過ごせている幸せは、平和な日本であるゆえだとわかってほしいと思います。
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