■はじめに
各地で梅雨が明け始める7月から、8月に入るといよいよ本格的な夏を意識するシーズンになります。
お住まいのエリアによっては、すでにガラス細工などで涼を楽しんでいるところも多いですよね。
そんな7月の始まりには、伝統工芸品として知られる江戸切子の日があります。
目 次
江戸切子の日とは
江戸切子の日は毎年7月5日にあります。
江戸切子の伝統を継承し育成することを目的としている、江戸切子協同組合によって2008年に制定されました。
ガラス加工業や伝統工芸に関連する50以上の団体が組合員として加盟しています。
意味
江戸切子の日は、若い世代を始めとするたくさんの人達に江戸切子を知ってもらうきっかけにしたいという意味合いがあります。
そして、お客様や関連企業、団体などと様々な新しい試みを進めていきたいとのこと。
さらには、江戸切子の素晴らしさや技に対する職人側の思いを表す日でもあるんですね。
毎年、江戸切子の体験教室が行われたり、展示や販売などが行われています。
由来
江戸切子には代表的な文様が10数種類あります。
その中に魚の卵がモチーフの「魚子(ななこ)」というものがあります。
シンプルな柄なだけに職人の技量が試される難しいカットパターンの一つと言われていて、細部までこだわり抜く職人の思いが象徴される文様です。
その魚子の語呂合わせ「なな(7)こ(5)」から、江戸切子の日は7月5日に制定されました。
イベント
江戸切子の日の記念イベントとして、毎年7月の第一土曜、日曜日に江戸切子の体験教室が行われています。
これは、職人から直接指導を受けながら江戸切子文様のカット体験が出来るというもの。
2018年も6月30日、7月1日の両日に東京・江東区にある亀戸梅屋敷にて開催され、参加者はガラス皿や色付きのグラスに細工を施しました。
また、魚子模様にこだわった商品の制作や限定発売も行われたとのこと。
そして、制定10周年を迎える年であることから、就任中のTHE ALFEE・坂崎幸之助江戸切子親善大使へ感謝状の進呈も行われました。
作品を見たり購入することはあっても、伝統工芸に直接触れるというのは貴重な体験ですよね。
他にも、江戸切子協同組合では江戸切子に関する様々な活動や取り組みを行っています。
展示会やワークショップ、関連イベントへの参加など。
ショールームや新作展などの情報も随時更新されていますので、ぜひチェックしてみてください。
江戸切子の雑学
江戸切子の日にちなんだ雑学をご紹介します。
江戸切子とは!?
江戸切子は江戸末期に江戸で始まったカットグラス工法のガラス工芸やガラス細工のことです。
伝統工芸として認定されているガラス工芸品であり、地域ブランドの一つでもあります。
江戸切子協同組合の登録商標とされていて、組合員が作成した製品が江戸切子となります。
条件としては、ガラスであること、手作業であること、主に回転道具を使用すること、指定区域(江東区を中心とした関東の地域)で生産されていることの4つが挙げられています。
江戸切子の歴史
江戸切子の始まりは、1834年(天保5年)に江戸・大伝馬町のビードロ屋加賀屋久兵衛が金剛砂を用いてガラス表面を彫刻し製作したものと伝えられています。
明治に入り英国から指導を受け、ガラス工芸技法が確立されると共に、カット技術の進歩とガラス器の普及によって切子が盛んに作られるようになります。
大正になるとガラス素材の研究や研磨技法の開発により品質がさらに向上し、昭和初期にかけてカットガラスは工芸ガラスとして発展し認知されるようになりました。
そして1985年(昭和60年)には東京都の伝統工芸品産業、2002年(平成14年)には国の伝統的工芸品に指定されています。
■まとめ
江戸切子の日についてご紹介させて頂きました。
江戸切子の職人さんは現在100名程で、そのうち15%程は若い世代を中心に女性の職人さんがいらっしゃるそうです。
伝統を継承することはとても大変なことだと思いますが、職人さんの思いや様々な取り組みにより守られているんですね。
毎年7月5日江戸切子の日には、ギャラリーやイベントに参加して伝統工芸に触れてみてはいかがでしょうか。
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