▪はじめに
陶器は、太古の昔から大切な儀式や神事に使われたり、装飾品として作られたりととても貴重な物として扱われてきました。
そして徐々に全国に工房が広まって普段使いの食器も増えていき、現在では普通に陶器の食器を使えるようになりました。
そんな陶器の記念日やイベント、雑学などについてご紹介します。
目 次
陶器の日とは
陶器の日は、毎年10月4日にあります。
陶器の日とは、1984年(昭和59年)に日本陶磁器卸商業協同組合連合会が制定した記念日です。
陶器の日を提唱したのは、陶器の町と呼ばれる愛知県瀬戸市だとされています。
▪意味
陶器の日には、陶器の良さや美しさをアピールするという意味があります。
▪由来
陶器は、奈良・平安時代には「とうし」と呼ばれていました。
この陶器の古称から「とう(10)し(4)」の語呂合わせで10月4日が陶器の日に制定されました。
▪イベント
陶器に因んだイベントは、毎年日本各地の焼き物で有名な土地で行われています。
岐阜県多治見市では、毎年10月に「多治見茶碗祭り」が開催されます。
2018年には、多治見美濃焼卸センターにて10月7日(日)・8日(月・祝)の二日間で行われ、多くの人が訪れました。
地元や県外の窯元や食器店が出店して、通常の値段よりも2~7割引きで販売している店もあってとてもお得なんです!
また、食器だけでなくインテリア小物や雑貨なども販売されているので、食器以外のものを目当てに訪れる人も少なくないようです。
2018年の「多治見茶碗祭り」では、「食器のセンスが磨けるうつわセミナー」やお楽しみ抽選会などのイベントも行われたり、小学生がデザインした絵柄をお皿に絵付けしたものや中学生が描いたイラストをマグカップに絵付けしたものを展示するコーナーも設けられました。
また、沢山の食べ物の屋台や子供向けのゲームコーナーなどもあり、家族みんなで楽しめるイベントになっています。
2019年は、10月13日(日)、14日(月・祝)に行われる予定なので、お近くの方はぜひご家族で足を運んでみてください!
陶器の雑学
<陶器と磁器の違いとは?>
私たちが普段使っている食器の多くが陶器と磁器です。
どちらもやきものなのですが、どういった違いがあるのでしょうか?
この二つには、原材料・焼く時の温度・透光性・吸水性・叩いた時の音の6つの大きな違いがあります。
陶器の主な原材料は「陶土」と呼ばれる土で、焼く時の温度は800℃~1200℃前後です。
陶器は磁器よりも低い温度で焼くため、磁器に比べて柔らかく割れやすいといわれています。
陶器には表面が荒くデコボコしているため吸水性が高く、醤油などの色が付いたものを長時間入れるとしみになってしまう恐れがあります。
釉薬が塗ってある陶器は吸水性が無いのですが、備前焼など釉薬を塗っていないものは、あらかじめ30分ほど水に浸けてから使うと吸水性が低くなるのでおすすめです。
また、陶器は光を通さず、叩くと「ゴン」というやや低い濁った音がします。
陶器の代表的なものは、益子焼・備前焼・信楽焼・薩摩焼などです。
磁器の主な原材料は「磁土」と呼ばれるもので、ガラス質を多く含んだ土で、焼く時の温度は1200℃~1400℃の高温で焼きます。
磁器は陶器よりも硬く、焼くとガラス質が溶けて白くなり透光性もあります。
磁器は表面がなめらかで、吸水性はありません。
また、叩くと「キン」という高く澄んだ音がします。
磁器の代表的なものは、有田焼・伊万里焼・有田焼・九谷焼などです。
<備前焼のコップで飲むビールが美味しいって本当?>
以前、備前焼のコップでビールを飲むと美味しくなると話題になったことがありますよね。
いったいどのような理由でビールが美味しくなるのでしょうか?
備前焼の表面は荒く、小さな凹凸があるためビールの泡がきめ細かくクリーミーになります。
また、備前焼は保温性に優れたやきもので、冷たいビールがぬるくなりにくく、最後まで美味しくビールを楽しむことができるのです。
備前焼からは遠赤外線が出ているといわれており、この遠赤外線効果により中に入れたビールがまろやかな口当たりになるのだそうです。
ビールの味が本当に変わるのかは実際に飲んでみないと分からないことなので、ビール好きの方は一度試してみてはいかがでしょうか?
▪まとめ
食事は舌で味わうだけでなく、目でも味わい、熱いものは熱く冷たいものは冷たくいただくのが美味しくなる条件だといわれています。
陶器や磁器の食器を上手に使って、普段の食事をさらに美味しく味わってみてください。
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