「9月23日 不動産の日」
■はじめに
日常の会話の中で何気なく「不動産」という言葉が出てきますが、その際は深く考えずにスルーして、会話を先に進めてしまいましょう。
「不動産」とは「読んで字の如し」ですが、場合によっては飛行機や船、鉄道財団、鉱業権なども不動産として扱われる複雑怪奇な代物です。
目 次
■不動産の日とは
9月23日は「不動産の日」で、これは国内最大の不動産業者の団体「全国宅地建物取引業協会連合会」(全宅連)が、不動産取引の活発化のために1984(昭和59)年に制定しました。
この日付ですが、まず取引の多い9月と決めた後、「ふ(2)どう(十)さん(3)」という苦しい語呂合わせで23日と相成りました。
■不動産の日の意味と由来
一般に「不動産」と言えば土地や家屋ですが、民法に照らし合わせると「土地および土地に定着している物」なので、庭木や庭石も土地の附合物とみなされて、土地と一体となった不動産になります。
そうなると、土地家屋を売却する際、思い入れのある木や簡単に動かせる小さな庭石を持ち出すことができなくなりますが、木は立木法によって登記すれば土地とは別の不動産となります。
こうした細かいことまで民法、登記法に従って処理しなくてはならず、不動産取引は素人には無理ですね。
その不動産業界ですが、マンション、アパートなどの賃貸物件を探したり、取得するときにお世話になるのが、アパマンや東急リバブルといった仲介、販売代理の「流通」に関わる業者で、私たちにとっては一番身近な存在です。
また、住居に限らずビル、商業施設の「管理」をする三井不動産レジデンシャルサービスも耳にしたことがあると思います。
この「流通」「管理」のほかに、詳細なリサーチを経て、マンションやビルを建てる「デベロッパー」は、テレビのCMなどで名前はよく知られています。
三菱地所や三井不動産に代表されるデベロッパーは、ビルだけではなく街ぐるみ造り上げてしまいますね。
■不動産の日のイベント
全宅連は毎秋、成人男女を対象としたアンケートを実施、住宅に関する意識調査をしています。
回答者には抽選で商品券が当たるそうですが、一番ラッキーな人でも5万円(1人)、次いで1万円3人、1000円50人で、総額はすぐに計算できる13万円という超地味なイベント(?)です。
あまり派手なことはやってくれるな、というお触れでも出てるんじゃないかと思えるほどです。
不動産の日の雑学
▽基準によって不動産価格は異なる
基準となる法律によって同じ土地でも評価額が異なってしまいます。
まず国土交通省の鑑定委員会が、地価公示法に基づいて公表する「公示地価」は、全国の都市部の土地の値段を査定し、公共事業で国がその土地を取得する際の参考価格になります。
公示地価は毎年1月1日現在のものですが、都道府県は7月1日時点の値段を国土利用計画法に基づき、都市部以外も全て算出し「基準地価」として公表します。
有名なのは相続税法による国税庁所管の「路線価」で、全国の主要道路に値段がつけられて、それに面する土地の値段を算出する基準となり、相続税や贈与税計算に利用されます。
だいたい公示価格の8割が相場と言われています。
まだまだあって、地方税法に基づき市町村は3年に1度、市町村内の全建物と土地の「固定資産税評価額」を算出し、固定資産税計算に使用しますが、この相場は公示価格の7割くらいです。
次は実際に売買される「取引価格」ですが、これは運と実力に大きく影響されそうです。
最後は「鑑定価格」と言って、不動産価格を決められる国家資格を持つ不動産鑑定士が、依頼によって値段を出しますが、鑑定士による個人差があるため、事前に評判をリサーチする努力が必要です。
▽家の上空、地下の所有権
土地の所有権は、上空と地下にも及んでいますが、そりゃあ当然ですね。
屋根の上に橋を架けられたり、床下に排水路なんか作られたら目も当てられませんが、いろいろと細かい民法にも、これについての具体的な表記がありません。
そのため、上空は航空法を適用して、建築物の高さプラス300mとしていますから、あなたの家の上空300m以内をドローンが飛べば上空侵犯で違法となります。
しかし、この場合は実害がないので賠償請求はダメだと思います。
地下は大深度地下法によって40mとされていますが、地下水や温泉の権利で紛糾したことがたくさんありました。
■まとめ
大金が動く不動産を扱うには、業務によって宅地建物取引業、司法書士、土地家屋調査士、建築士、不動産鑑定士など多くの国家資格が設定されています。
こればかりは専門家に相談し、お任せするほうが無難ですね。
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