▪はじめに
1月7日と言えば「七草がゆ」を食べる風習が昔からありますが、「七草爪」という爪切りに関する風習もあるってご存知でしたか?
そこで今回は、「七草爪」に因んだ記念日や爪切りに関する雑学などをご紹介していきます!
目 次
爪切りの日とは
爪切りの日は、毎年1月7日にあります。
最近ではあまり知られていませんが、日本では古来より1月7日に1年で最初の爪切りを行う日という風習があり、その風習から「爪切りの日」という記念日になりました。
▪意味
爪切りの日は、「七草爪」という年が明けて初めて爪を切る行事ことで、これを行う事で邪気を払い、1年間風邪を引いたり病気にかからないなどといわれています。
▪由来
爪切りの日は、1月7日に行われる「七草爪」という行事に由来しています。
▪イベント
爪切りの日に因んだイベントは、残念ながら見つけることができませんでした。
爪切りの雑学
<爪切りの日の由来になった「七草爪」ってどんな行事?>
「七草爪」という行事を知っている人は少ないのではないかと思いますが、一体どのような行事なのでしょうか?
なぜ1月7日に爪を切るのかというと、正月に爪を切ると怪我をして血を流してしまうことがあるので「穢れ」になるから正月最終日の1月7日までは爪を切ってはいけないとされていたからです。
同じく正月に刃物を使うと良い縁も切ってしまうと考えられていた為、刃物自体を使うことを避けていたともいわれています。
また、1月7日は「人日の節句」という5節句の1つで、季節の変わり目とされています。
季節の変わり目は体調を崩しやすいので、その時期に因んだ植物を食べたり飾ったりして邪気を払い、病気にかからないようにするという行事が行われるようになりました。
1月7日は、春の七草と呼ばれる植物の若菜を食べることで若菜の強い生命力を体内に取り入れて邪気を払い、1年の無病息災を願います。
「七草爪」は「七草がゆ」で邪気払いを行う1月7日に「七草がゆ」を作った後に残ったナズナを茶碗に入れて水に浸し、その水に指を入れて爪をふやかしてから爪を切って邪気を払うことで、1年間風邪を引いたり病気にならないようになるという意味もあるのです。
<爪切りはいつから使われるようになったの?>
現在爪切りには色んなタイプのものがあります。
一番使われているのがクリッパー式と呼ばれるもので、ほとんどの家庭にも常備してあるものです。
その他には、ネイルサロンや病院などで使われているペンチのような形のニッパー型と呼ばれるものや、赤ちゃん用のハサミ型の爪切りなどがあります。
現在では用途に合わせた色々なタイプの爪切りがありますが、江戸時代までは爪を切る為だけの道具というものは存在しなかったのです。
では、昔の日本人はどのようにして爪の手入れをしていたのでしょうか?
つめの手入れをするようになったのはいつの時代からなのかははっきり分かっていませんが、弥生時代には「爪磨(つまと)」と呼ばれる石で爪を磨いていたようです。
その後は刀やハサミなどの刃物が作られるようになり、貴族たちはそれらを使って爪を切っていました。
しかし、ハサミは高級品だったので、町人や農民たちはノミなどで、武士は小刀などで爪を切っていたそうです。
私が子供の頃には、よく「夜に爪を切ると親の死に目に会えない」と言われたりもしましたが、これは決して迷信などではなく、爪切りが無かった時代にろうそくなどの小さな明かりの下で小刀やノミで爪を切ると誤って指を切ってしまい、そこからばい菌が入って破傷風などの病気にかかり、親よりも先に死んでしまうということから言われるようになった教訓だったのです。
江戸中期になると庶民たちの間でもハサミが利用されるようになり、多くの人たちがハサミで爪を切るようになっていき、明治時代に爪切り専用の握りばさみ(糸切りばさみと同じ形)が流行し多くの人たちが使うようになります。
その後大正15年に諏訪田製作所がニッパーのような道具である「喰い切」という道具を爪切り専用の道具として改良したにニッパー式の爪切りを作り販売するようになりました。
昭和に入ると、欧米から伝わったクリッパー式爪切りが国内でも作られるようになり、戦後に一般家庭に普及していったのです。
因みに、日本では欧米から伝わったクリッパー式の爪切りが主流になっていますが、欧米では日本で生まれたニッパー式の爪切りが主流になっているそうです。
お互いの爪切りを交換したようで何だか面白いですね。
▪まとめ
爪切りの日である「七草爪」という行事が「七草がゆ」のように残っていないのは、爪を切る為の道具や電気の普及によるものなのかもしれませんね。
それでも、1年間風邪を引かないといわれる縁起の良い行事なので1月7日には家族で初爪切りをしてみてはいかがでしょうか?
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