「9月11日 公衆電話の日」
■はじめに
「あなたと別れた雨の夜、公衆電話の箱の中、ヒザを抱えて泣きました」
今は泣こうにも、電話ボックスはいくら探しても見つからず、先にそれで泣きたくなります。
目 次
公衆電話の日とは
1900(明治33)年9月11日、東京・新橋駅と上野駅構内に、日本初の公衆電話が設置されたことから、この日は「公衆電話の日」とされています。
電話ボックスの登場は翌10月の京橋でした。
明治33年は砂糖1kg16銭、ビール大瓶21銭、コーヒー2銭の時代で、公衆電話(当時は自働電話と呼ばれていた)は1通話15銭で時間無制限でした。
ところで、「コーヒー10杯=ビール大瓶1本」って、
今はだいたい「コーヒー2杯=ビール大瓶3本」なので、ひどい逆転現象!
脱線しました。
■公衆電話の日の意味と由来
公衆電話の設置台数は1993年の93万4903台をピークに減り続け、2018年には15万7875台と激減していますが、東日本大震災以降は公衆電話が見直されたこともあり、減少幅が抑えられている傾向も見られます。
また、電気通信事業法によって、社会生活の安全、戸外での最低限の通信手段確保のため、市街地では500m四方に1台、それ以外では1km四方に1台の設置が求められています。
ちなみに公衆電話機1台は30万円で、電話ボックスひとつ設置するには80万円の費用が必要です。
■公衆電話の日のイベント
ありません。
今後、公衆電話が大きく見直されることがあれば、ないこともないと思わないでもないですね。
公衆電話の日の雑学
▽小学生の85%が公衆電話未経験
携帯、スマホの浸透で公衆電話の利用機会が減っているどころか、公衆電話の利用経験がない小学生が85%に達することが、NTT東日本の2017年末の調査で判明しました。
そのため同社では、2000以上の小学校に公衆電話の使い方を説明した漫画やポスター、チラシを配布し、また公衆電話にも災害伝言ダイヤル「117」の取説シールを貼っています。
これは東日本大震災で首都圏の交通が遮断され、携帯電話もつながりにくくなって、災害時優先電話でもある公衆電話の有用性が再認識されたにもかかわらず、肝心の使用方法を小学生が知らないことを憂慮したためです。
同時に、外国人観光客への配慮から英語での説明も加えています。
公衆電話見直しのきっかけとなった東日本大震災が「公衆電話の日」に発生したのも不思議な暗合に思えます。
▽テレカ復権?
以前、企業が挨拶代わりにテレホンカードをくれましたが、今はクオカードに代わっています。
筆者のデスクの奥には、なんとか記念とデザインされた未使用テレカが7、8枚眠っています。
何事もなければ公衆電話には見向きもしない毎日ですが、最近になってテレカ復権の兆しが見られています。
これは2018年に起きたソフトバンクの大規模通信障害をはじめ、携帯各社のトラブルもちょくちょく発生するため、公衆電話が見直されていることによるものです。
そのせいか、2019年12月、楽天カードが応募者に抽選でテレホンカードをプレゼントするキャンペーンを実施しました。
今更なぜテレカと思いましたが、謳い文句は
「クレカを失くし、スマホは電池切れ、そんな時に役立つテレホンカード」
といったようなものでした。
どうもキャッシュレス推進の一環だと思われますが、ちょっと無理筋でしたね。
近年、さっぱり売れなかったテレカですが、今でもコンビニで買うことができます。
■最後に
スマホを家に忘れて、公衆電話の前に立ち、ハタと気がつきます。
電話番号を覚える習慣を人はなくしてしまいました。
リダイヤル機能の弊害ですね。
公衆電話については、当サイトの「3分間電話の日」(1月30日)の項もご覧くださいね。
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