▪はじめに
近年、日本の食事の欧米化が進み日本人の魚離れが問題になっているといわれ、とくに昔は庶民の味方としてよく食べられていたいわしは、あまり食卓に上がらなくなったのではないでしょうか。
しかし、最近いわしの栄養価が再び注目を集め人気が戻りつつあります。
そこで今回は、いわしに関する記念日や雑学についてご紹介していきましょう!
目 次
いわしの日とは
いわしの日は、毎年10月4日にあります。
この記念日は、1985年(昭和60年)に大阪府多獲性魚有効利用検討会(大阪おさかな健康食品協議会)によって制定されました。
大阪府多獲性魚有効利用検討会とは、全国でもトップクラスのいわし漁獲量を誇る大阪府が学識経験者や漁業・加工・流通の関係者を集めて開いたものです。
▪意味
いわしの日には、大阪湾でいわし類が大量に獲れることやいわしが安くておいしいヘルシーフーズとして府民にPRすると共に、豊かな海を愛し育む心を育て、水産資源の有効利用について認識を深めてもらうという目的があります。
▪由来
いわしの日は、「1(い)0(わ)4(し)」という語呂合わせが由来となって10月4日に制定された記念日です。
▪イベント
大阪湾一の水揚げ量を誇るとされている岸和田漁港では、いわしの日に因んで「大漁!親子まつり」が2014年(平成26年)から毎年10月に開催されています。
この祭りは大阪府鰮巾着網漁業協同組合・岸和田市漁協・春木漁協主催の大きなイベントで、毎年多くの来場者が訪れています。
過去のイベントでは、ゲストに歌手の鳥羽一郎さんと大阪鰮巾着網漁業協同組合の理事長であり歌手でもある岡修さんを迎えての漁港(みなとまち)コンサートをはじめ、マグロの解体ショーや漁業見学クルージング、いわしの塩焼きのふるまい、みなとマルシェなどが行われました。
また子供向けのイベントとして、小学生限定のお魚のつかみ取りやエアーすべり台と段ボール迷路の遊具を使ったものなども行われ、親子でも楽しめるイベントとなっています。
お魚好きの方はぜひ足を運んでみてください!
いわしの雑学
<いわしに右利きや左利きがあるって本当?>
人間にはそれぞれ「利き手」がありますよね。
人間の利き手は9割が「右利き」だといわれ、これは人間が言葉を話すようになり左脳が発達したためだとされています。
この「利き手」のようなもの、じつはいわしにもあったのです!
水族館でいわしを見ると、水槽の中を群れでグルグル回りながら止まることなく泳いでいますよね。
これはいわしが回遊魚だからです。
回遊魚と言えばマグロやカツオが有名で、彼らは泳ぎ続けていないと呼吸ができないからずっと泳いでいるということは多くの人がご存知だと思います。
しかし、いわしは泳ぎ続けていなくても呼吸ができる種類の魚であるにもかかわらずずっと泳ぎ続けています。
いわしが泳ぎ続けるのは餌となるプランクトンを効率よく食べるためだといわれています。
回遊魚であるいわしですが、水族館で見ていると群れは必ず同じ方向に泳いでいますよね。
じつはいわしは泳ぐ方向が人間の右利き・左利きのように決まっているのです!
泳ぐ方向がどうやって決まるのかはまだ分かっていませんが、7割ほどのいわしが右回りに泳ぐようです。
この泳ぐ方向は群れによって決まっていて、1度決まった方向は死ぬまで変わらないのだとか。
実際、右回りに泳ぐイワシの群れと左回りに泳ぐイワシの群れを混ぜてもきっちりと分かれ、それはそれぞれの群れのいわしが全滅するまで変わらなかったという結果もあります。
また、右回りに泳ぐいわしを焼くと右側に反り返り、左回りのいわしは左側に反り返るそうなので、いわしを焼く時に観察してみてはいかがでしょうか?
<江戸時代の庶民の灯りはいわし油を使っていた?>
まだ電気の無かった江戸時代、灯りはロウソクや油を使って火をつける行灯やちょうちんなどの照明器具が使われていました。
しかし、ロウソクや菜種などの植物油はとても高価で、庶民には手が出せませんでした。
そこで使われていたのがいわしを大鍋で煮込んだ後に搾り機で搾り取ったいわし油でした。
この行灯用のいわし油はネコにとってはご馳走で、よく舐めていたといわれています。
怪談に出てくる化け猫が行灯の油を舐めるという描写は、それが由来となっているとされています。
▪まとめ
みなさんは最近いわしを食べていますか?
私は青魚を調理する時の匂いが苦手で我が家の食卓にはほとんど上がっていません。
でもいわしはDHAやEPAやカルシウムが豊富で、脳の働きを活性化させたり血液がサラサラになったり骨が丈夫になったりするので、竜田揚げや南蛮漬け、おやつにぼしなど苦手な人や子供でも食べやすいものを選んで食べてみてくださいね。
10月4日は何の日?誕生日の有名人や星座、花言葉・運勢・性格は
他にもおもしろい記念日がたくさんあります!