「7月4日 ファッションお直しの日」
■はじめに
下町だったせいもあるためか、筆者が幼いころはほとんどのズボンや靴下に「ツギ」があててあった記憶があります。
筆者の同居人は高度成長下の「棄てる文化」を享受していたわりに、棄てることができない性格で、靴下や肌着は穴があきそう、擦り切れそうになるまで使っており、キャベツの外葉は野菜炒めに、ダイコンの葉っぱもふりかけに「リニューアル」しています。
お酒や旅行には大散財するのでケチというわけでもなさそうで、やはり「もったいない」が沁み込んだ性格のようです。
ということで、今日のテーマは「ファッションお直し」なんですが、うまくつながる導入部になったでしょうか。
目 次
ファッションお直しの日とは
アパレルのファッションリフォームサービス、靴やバッグの修理などを手広く展開しているリフォームスタジオ株式会社が、7月4日を「ファッションお直しの日」に制定しました。
日付は「お直し」→「おなおし」→0(お)7(な)0(お)4(し)で、ピッタリの語呂合わせになりました。
■ファッションお直しの日の意味と由来
もちろん制定の目指すところは、事業と会社の認知度向上だろうと思いますが、「資源を大切に、環境にやさしく、ものを大切にする心を持った循環型生活への転換をすすめ……」という同社の経営理念には、我が家の同居人の拍手が聞こえてきそうです。
■ファッションお直しの日のイベント
過去には「ファッションお直しの日」を記念して、7月中に全国の同社提携お直し店舗を利用すると10%オフのクーポン券がもらえるキャンペーンがありました。
また5~6月にかけて食事券やグルメカタログが当たるスクラッチキャンペーンを展開していましたが、お直し店を利用しないとわからないので、地味で目立ちませんでしたね。
ファッションお直しの日の雑学
▽お直しの原点はパッチワーク
そもそも「お直し」の原点であるパッチワークは古い布を棄てずに、他の布と縫い合わせるリサイクルの手段でしたが、今では色や模様を芸術的に組み合わせる「作品」になってしまいました。
中国には紀元前から布があったと言われており、布のきれっぱしや古くなったものを縫い合わせて作り直していたと考えるのは自然です。
だいぶ時代が下って1600年のイギリス・東インド会社設立によって、中国やインドの美しい布がヨーロッパに運ばれ、富裕層が競って手に入れるようになりましたが、用途は主としてパッチワークの見事さを争う需要だったようです。
その後、ヨーロッパから大量の移民が入植したアメリカ東部・ニューイングランド地方の開墾が落ち着くと、再び富裕層がパッチワークの趣味を始めました。
しかし、1820年代の産業革命でプリント布のキャリコが生産されるようになり、パッチワークも新しいデザインが次々と生まれて全米各地に広まって行きました。
毎年、東京ドームでは「東京国際キルトフェスティバル」が開催されていましたが、コロナのために2021年は中止となりました。
▽糞掃衣
「糞掃衣」(ふんぞうえ)とは何やら汚らしい字面ですが、これは約2500年前に釈迦が定めた僧侶の袈裟のことです。
古代のインドには僧侶の服装に決まりがなかったため、僧侶と一般人の区別がつきにくく、またお金のある修行僧の中には華美な服装に流れる者も現れたため、釈迦は棄てられた布を縫い合わせて四角い布を作り、その布で袈裟を作るよう弟子たちに言い渡しました。
これはまさにパッチワークそのもので、「糞掃衣」とは「ボロ切れの布」という意味です。
当時の僧侶は欲望や執着心をなくすため、3つの衣と托鉢に使う鉢だけの所有が許されていました。
美しく着飾りたい、自分をよく見せたいといった煩悩を棄てるため、着るものに対して一切のこだわりを禁じられ、気持ち悪い、汚いなどの感情を棄てられたからこそ糞掃衣が着られたのでしょう。
まあそれも昔のことなので、今のお坊さんたち(一部)と比べてはいけませんね。
■最後に
筆者のスーツもずいぶん昔のデザインなので、お直しをすれば現代風にバリっとするのかもしれませんが、それを着て出かけるところがありません。
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