クレオメという花は、見た目がチョウチョのような花です。
風がなびくと、チョウチョが飛んでいるように見えます。
西洋では、少し怖い虫の名前がつけられていました。
目 次
クレオメとは
熱帯アメリカが原産で、暑さにとても強い花です。
アメリカで分布している花ですが、日本では観賞用として、北海道美瑛町などで栽培がさかんです。
一年草の花ですが、こぼれ種で増えるため、植えなおすことなく、花を楽しめます。
花の大きさは60㎝程度のものから、大きなものでは1mを超えるものまでさまざまです。
花が咲く時期は7月~10月で、暑い真夏でもしっかりと花開きます。
1つ1つの花はすぐにしおれてしまいますが、下から上に向かってどんどんと花が開き長期間楽しめます。
花の特徴は、太く長いおしべと、花色の変化です。
つぼみは濃い色をしていますが、しぼむころには薄い色へと変化します。
クレオメの名前の由来
クレオメは日本でも一般的に呼ばれる名前ですが、学名である「Cleome hassleriana(クレオメ ハスレリアナ)」からきています。
「Cleome」は属名のフウチョウソウ属をあらわし、「hassleriana」はセイヨウフウチョウソウの意味があります。
和名は「西洋風蝶草(セイヨウフウチョウソウ)」で、おしべが長いことで、チョウチョが空を飛んでいるようにみえることから、つけられました。
西洋名は「Spider flower(スパーダ―フラワー)」です。
日本ではチョウチョにたとえられていましたが、西洋では長いおしべがクモの足ように見えると言われています。
クレオメが誕生花となる日にち
8月8日、8月18日、10月5日、10月15日
クレオメの花言葉
「秘密のひととき」「あなたの容姿に酔う」「風に舞う胡蝶」「想像したほど悪くない」「小さな愛」などです。
西洋の花言葉は「elope with me(私を連れ去って)」、「elopment with me(私と駆け落ち)」、「not as bad as I think(私が思うほど悪くはない)」です。
花が咲くのは夕方で、翌日昼間にしぼみます。
最初は濃い花色をしていますが、段々と淡い色に変化します。
しかし、その色の変化は夜の間に起こり、目にする機会は少ないです。
このことから「秘密のひととき」といった花言葉がつけられました。
また、チョウチョのように、見える花が美しいことから、「あなたの容姿に酔う」、「風に舞う胡蝶」などとつけられています。
「想像したほど悪くない」「not as bad as I think(私が思うほど悪くはない)」は、西洋名に「Spider flower(スパーダ―フラワー)」とつけられていることが由来です。
クモのような少し怖いイメージの花を連想していたけれど、花をみれば、可憐であったため、つけられました。
クレオメの色別の花言葉
花色に白やピンク、紫色がありますが、色別の花言葉はつけられていないようです。
クレオメの怖い花言葉
クモのように見えると言われるクレオメには、怖い花言葉がつけられていそうですよね。
しかし、「想像したほど悪くない」という花言葉どおり、思っているよりきれいだったため、怖い花言葉はつけられていないようです。
クレオメに似ているクサキョウチクトウ
明治初期に日本に持ち込まれ、分布したクレオメ。
花が美しいことから、昔は「オイランソウ」とも言われていました。
現在は、「花魁(オイラン)」が、イメージの良くない物ということで、呼ばれていません。
実はクレオメの花に似ており、同じく「オイランソウ」と呼ばれていた、クサキョウチクトウという花があります。
クサキョウチクトウ
クサキョウチクトウはハナシノブ科フロックス属の花で、世界中で育てられている花です。
大正から戦後には、「オイランソウ」という名前がつけられていました。
花は、クレオメよりも早い6月~7月に咲き、花色が豊富なことで知られています。
クサキョウチクトウは、「合意」、「一致」、「温和」などの花言葉がつけられています。
風がなびくとチョウチョのように可憐に揺れるクレオメ。
西洋では長いおしべが原因で、「spider」とつけられており、少し怖いイメージを持たれます。
しかし、イメージとは違い、美しく見ている人を楽しませてくれる花です。