キキョウの名前がついているトルコキキョウは、キキョウの近縁種と考えている人もいるかもしれません。
実はキキョウとは全く関係のない花なのです。
そんなトルコキキョウには、少し怖い花言葉もつけられていました。
目 次
トルコキキョウとは
アメリカのテキサス州や、メキシコなどが原産の一年草で、リンドウ科ユーストマ属の花です。
日本で栽培され始めたのは最近で、大正から昭和にかけて伝えられたとされています。
原種は花色が紫色のみで、一重咲きの花です。
品種改良が盛んに行われ、現在ではピンク、クリーム色、白、青、茶色などの花色もあります。
咲き方も八重咲きや大輪、小輪などの種類が作られました。
花が見られる時期は3月から6月で、まっすぐ伸びた茎の先端に咲きます。
原種は、花びらが4枚で、中央の黄色い花粉とのコントラストが素敵です。
切り花として楽しまれることが多いですが、鉢物なども人気があります。
トルコキキョウの名前の由来
「トルコ桔梗(トルコキキョウ)」という名前は、日本でつけられた名前です。
名前の由来は諸説あると言われています。
1つに、原種の紫色が、トルコ石の色に似ていることが理由です。
また、地中海の海の色であるトルコブルーを、彷彿とさせるとも言われます。
「桔梗」は原種の一重咲きの花の見た目が、桔梗に似ていたことが由来だそうです。
西洋名は「prairie gentian(プライリー ゲンティアン)」と言われます。
「prairie」は草原、「gentian」はリンドウという意味があります。
トルコキキョウがリンドウ科の植物であることから、つけられたのでしょう。
学名は「Eustoma grandhiflorum(ユーストマ グランデヒフロールム)」です。
「Eustoma」は2つのラテン語が合わさったもので、「良い口」という意味があります。
花開く姿がきれいであることから、つけられたのかもしれませんね。
トルコキキョウが誕生花となる日にち
6月28日、7月12日、7月18日、7月20日、8月18日
トルコキキョウの花言葉
花言葉は「優美」「優雅」「すがすがしい美しさ」「希望」などです。
西洋の花言葉には「appreciation(感謝)」、「calming(穏やか)」、「happiness(幸福)」などです。
これらの花言葉は、花の見た目からつけられています。
トルコキキョウの花は、ブーケやフラワーアレンジメントに使われるほど、華やかで気品があります。
真っすぐと上に向かって伸びる茎の先に花がつく様子もあいまってつけられたのでしょう。
トルコキキョウの色別の花言葉
原種は紫のみですが、品種改良されたものは花色が豊富です。
白やピンクなど品種改良された花色にも、花言葉がつけられています。
紫色は「希望」
原種で唯一の花色である紫は、品種改良が成功するか分からない中、希望の花だったためつけられたとされています。
白色は「思いやり」「永遠の愛」
品種改良によってできた花色で、ウエディングドレスを彷彿とさせるような清楚感があります。
混じりけのない印象から花言葉がつけられたそうです。
青色は「あなたを思う」
地中海の海を思い起こさせるような青色であることから、つけられたのかもしれませんね。
緑色は「よい語らい」
良い口という意味の学名「Eustoma」に由来するそうですが、なぜ緑色の花言葉になったかはわかりません。
ピンク色は「優美」
淡いピンク色が、気品ある印象を受けることからつけられたのでしょう。
黄色・オレンジ色は「毅然とした態度」
花色の自己主張が強いことから、この花言葉がつけられたそうです。
トルコキキョウの怖い花言葉
ブーケやフラワーアレンジメントにも使われる、トルコキキョウ。
花嫁を思い起こさせるような、花言葉が多い印象です。
しかし、「花嫁の感傷」という、少し怖い印象のものもあります。
マリッジブルーという言葉があるように、花嫁は心の浮き沈みが激しいもの。
ウエディングブーケにも使われる花であるからこそ、花嫁の心を花言葉にしたのかもしれませんね。
トルコキキョウとキキョウの違い
トルコキキョウとキキョウは、全く別の花です。
キキョウという名前が入っているから、近縁種かと思っている人も多いでしょう。
キキョウはキキョウ科の花ですが、トルコキキョウはキキョウ科の花ではありません。
リンドウ科ユーストマ属の花です。
トルコキキョウの原種は、キキョウの花によく似ています。
キキョウ
2つの花の違いは、原産地の違いや、開花期の違い、一年草か多年草などです。
キキョウは日本で、古くから親しまれています。
近年野生種は減っており、絶滅危惧に指定されるほど。
開花期は夏から秋にかけてで、多年草の花です。
キキョウの全体の花言葉は、「気品」「永遠の愛」「誠実」などです。
トルコキキョウのように、素敵な花言葉がつけられていますね。