ハナトラノオという名前を聞くと、どこか強そうな花を想像してしまいます。
小さな花をいくつもつける花穂があり、見た目の花色も白やピンクと可愛らしいです。
目 次
ハナトラノオとは
北アメリカが原産の花ですが、現在は日本のいたるところで自生しています。
花は暑さ、寒さに強い、多年草です。
まっすぐ伸びた茎の先に、直立した花穂をつけます。
開花期は7月から10月で、ピンクや白の花です。
下から順々に、筒状の小さな花が開きます。
花の並びが規則正しく、花がすべて開花すると、四角錘のような形になります。
近縁種は15種ほどありますが、栽培されているのは、ハナトラノオがほとんどです。
丈夫で繁殖力の強い花であることから、初心者でも扱いやすいです。
ハナトラノオの名前の由来
「花虎の尾（ハナトラノオ）」という名前は和名です。
花穂が虎のしっぽのように見えたことから、名づけられたとされています。
同じように花の見た目からつけられた名前が、「角虎の尾（カクトラノオ）」です。
こちらは花穂が四角錘の形をしており、かどがあるように見えることからつけられたと言われています。
西洋名は「Virginia lion's heart（バージニア ライオンズ ハート）」です。
ハナトラノオは、どんなに強い風が吹きつけても、花穂が直立し倒れません。
そんな様子が、勇敢なトラのメスにたとえられて、名づけられました。
他にも「Obedient plant（オービディエント プラント）」や「False dragonhead（フォールス ドラゴンヘッド）」といった名前があります。
学名は「Physostegia virginiana（フィゾステジア バージニア）」です。
「physa」は胞子、「stege」がフタを意味する2つのギリシャ語からつけられています。
2つを複合してつけられたのが、「Physostegia」です。
花穂の1つ1つが胞子のように見え、規則正しく並ぶ花がフタのように見えたと言われています。
ハナトラノオが誕生花となる日にち
6月20日、7月27日、8月19日、10月3日、11月7日
ハナトラノオの花言葉
「希望」「達成」「望みの成就」「輝かしい実績」「あなたとの約束」などです。
これらの花言葉は、花の咲き方に由来します。
ハナトラノオの花は、下から順々に花開きます。
どんどんと上へと花開く姿が、「達成」や「輝かしい実績」などという花言葉に結びついたそうです。
ハナトラノオの色別の花言葉
白やピンク色の花色がありますが、色別の花言葉はつけられていないようです。
ハナトラノオの怖い花言葉
下から順々に先端まで花を咲かせるハナトラノオは、困難に打ちかちながら目標を達成するように見えます。
頑張っているように見えるハナトラノオには、怖い花言葉はつけられていないようです。
ハナトラノオと似た花ミソハギ
ハナトラノオのようにまっすぐに茎が伸び、花穂をつけるミソハギという植物があります。
ミソハギ
遠めから見たとき、花の見た目がよく似ており、間違われることもしばしば。
ミソハギは、日本が原産の花で、用水路のそばや小川などに生息しています。
5枚の花びらで形成される、小さな花がいくつも咲くのが特徴です。
ハナトラノオのように夏ごろに開花期をむかえます。
ミソハギの花言葉は「切ないほどの愛」「愛の悲しみ」などです。
似ている花の見た目をしていますが、全然違った印象の花言葉がつけられていますね。
また、ハナトラノオと似た名前を持つ、トラノオという植物があります。
花房がトラのしっぽのように見えることから、名づけられたハナトラノオ。
同じようにトラのしっぽになぞらえて、名前がつけられたのが「トラノオ」です。
ハナトラノオとは全く関係ないちがう花で、「サンセベリア」と言われる観葉植物です。
サンセベリア（トラノオ）
葉っぱによこしまなどの模様がはいります。
葉っぱのよこしまがトラのしっぽの模様に見えたことが、「トラノオ」という名前がつけられたゆえんです。
「トラノオ」の花言葉は「永久」や「寛容」などです。
花穂がまっすぐに伸び、下から規則正しく咲くハナトラノオ。
花の先端まで咲ききった姿を見ると、見ている方も達成感を感じます。
家庭でも育てやすい花なので、1度成育してみてはいかがですか。