「11月29日 いい肉の日」
■はじめに
宮崎県は地鶏、鹿児島県は黒豚といったイメージが先行していますが、和牛を中心とする肉用種の飼育数は鹿児島県が34万頭、宮崎県が23万頭で、この両県で全国の約30%を占めているのは知りませんでした。
目 次
いい肉の日とは
毎月29日になると新聞に「今日は肉の日!」といったようなスーパーの折り込みチラシが入っています。
毎月の29日は「に→2、く→9」の日なんですね。
中でも11月29日は「いいにく」ということで、宮崎県の「より良き宮崎牛づくり対策協議会」が制定した「いい肉の日」です。
11月はちょっと格上(?)の肉の日になりますね。
■いい肉の日の意味と由来
牛肉には「A5」から「C1」までの格付けがされていますが、どんな基準なのかはあまり知られていませんね。
筆者も値段が高ければいい肉なんだろうと思うばかりです。
牛肉の等級は農水省の規格に基づいて日本食肉格付協会が決定します。
アルファベットは「歩留等級」(ぶどまりとうきゅう)で、その牛から商品となる牛肉がどのくらい取れるかを評価し、A~Cの3ランクで生産性の指標を表しています。
もちろんAが高評価です。
数字は肉質の等級で、牛肉の色、締まりときめ、脂肪の色と質、脂肪の入り具合といった4つの要素を総合的に評価し、最高ランクを「5」として「1」までの5段階に分けています。
ただし4つの要素のうち最低評価が肉質等級とされるため、3つが「5」評価でも1つが「2」であれば、肉質ランクは「2」とされてしまいます。
A5ランクの牛肉は値段も張りますが、さりとて必ずしも「おいしい」とは言えません。
味の好みは人それぞれに異なるのでそれも当然ですね。
■いい肉の日のイベント
「いい肉の日」には全国のステーキチェーンや焼肉店、ファストフードなどで割引キャンペーンが展開されていますが、毎月の29日にも同じような企画があって、こちらも慣れていまい、それほど目を引くことはなくなりました。
変わったところでは、過去の「いい肉の日」にBSテレ東が1日中「肉」をテーマにした番組を編成しました。
ゴルフ番組ではプレーヤーの肉めしトーク、映画は「THE焼肉MOVIEプルコギ」、TVチャンピオン極は「バーベキュー王決定戦」、そして孤独のグルメは「ひとり焼肉」でしたね。
いい肉の日の雑学
▽「和牛のオリンピック」
5年に1度、全国和牛登録協会が主催する和牛の品評会「全国和牛能力共進会」が開催されています。
これは「和牛のオリンピック」とも呼ばれ、全国各地から400頭を超す代表牛が集まり、体形から子の引き継ぐ能力を争う「種牛の部」、牛肉としての等級を争う「肉牛の部」を競い合うことになります。
この大会で表彰されることは肉のブランド化につながり、10年前に都市圏で6割程度だった宮崎牛の認知度が、前回大会で内閣総理大臣賞を獲得したことで現在は82%に上昇しています。
第12回大会は2022年10月に鹿児島県で開催され、宮崎、鹿児島の両県が優勝候補と見られていました。
宮崎県は「肉牛の部」で内閣総理大臣賞を獲得しましたが、「種牛の部」は鹿児島県の3頭「やすこ」「てるはな」「さき」ちゃんが獲得し、総合優勝は鹿児島県という結果になっています。
▽優勝力士への副賞が減少傾向
「より良き宮崎牛づくり対策協議会」は大相撲の優勝力士に副賞として、宮崎牛1頭、野菜や果実1トンを毎場所贈呈しています。
これは宮崎に限らず福島県も米1トンと福島牛、奈良県もちゃんこ具材と素麺など土地の名産品を贈呈しているほか、アラブ首長国連邦がガソリン1年分、メキシコがコロナビール1年分、フランスは特製マカロンといった具合で、各国が色濃い副賞を贈呈していますね。
しかし、近年はこの副賞の提供者も減少傾向で、これは提供団体のおエライさんがわざわざ土俵に上がって手渡すにもかかわらず、表彰式に残っている観客は3割程度しかいないことが原因と言われますが、実はそうではありません。
満員の観客がいたとしても1万人程度でPR効果はそれほどではありません。
それよりも以前は表彰式を中継していたNHKが、近年は副賞贈呈になると画面を三賞力士インタビューや好取組の録画に変えてしまうためです。
NHKにすれば企業や自治体のPRを放送するに等しいことになるので、それも仕方がないとは思いますが…。
■最後に
和牛オリンピックの稿では松坂牛や神戸牛、米沢牛など名だたるブランドには触れませんでした。
これはこのブランドの多くが全国から黒毛和種の子牛を買い入れて肥育した牛であり、出品牛は「母系が3代以上自道府県内で生産された」という条件によるためです。
11月29日は何の日?誕生日の有名人や星座、花言葉・運勢・性格は
他にもおもしろい記念日がたくさんあります!