▪はじめに
「666」といえば世界的にも不吉な数字として有名です。
私のような昭和生まれの日本人は、1976年に作られた映画「オーメン」によって「666」は悪魔の数字として知った人が多いと思います。
この世界的に有名な悪魔の数字に関する記念日が6月6日にあるので、由来や雑学などと一緒に紹介していきましょう。
目 次
恐怖の日とは
恐怖の日は、毎年6月6日にあります。
この記念日は、新約聖書「ヨハネの黙示録」に登場する「獣の数字」が「666」であることに因んで制定されたものです。
誰がいつごろ制定したのかは、残念ながら分かりませんでした。
▪意味
恐怖の日は、「ヨハネの黙示録」に登場する
「また、小さな者にも大きな者にも、富める者にも貧しい者にも、自由な身分の者にも奴隷にも、全ての者にその右手あるいは額に刻印を押させた。この刻印のある者でなければ、物を買うことも、売ることもできないようにした。この刻印とはあの獣の名、あるいはその名の数字のことである。ここに知恵が必要である。賢い人は、獣の数字にどのような意味があるかを考えるがよい。その数字とは666である。」
という詩から、「666」が悪魔主義的なものや反キリストに関する数字だと昔から考えられており、6が並ぶ6月6日が恐怖を連想させると考えられています。
▪由来
恐怖の日が6月6日なのは、キリスト教では「ヨハネの黙示録」の「獣の数字」に関する詩に登場する数字「666」が「悪魔の数字」や「不吉な数字」とされていることに由来しています。
また、「獣の数字」に関する詩を元に作られた映画「オーメン」が世界中で公開されたことも由来の1つとなっているのではないかといわれています。
▪イベント
恐怖の日に関するイベントは、残念ながら見つけることができませんでした。
恐怖の雑学
<「666」は皇帝ネロを指している?>
「獣の数字」の詩が書いてある「ヨハネの黙示録」とは、新約聖書の中の世界の終末について書かれた部分です。
「ヨハネの黙示録」によると、この世の終末は地上で悪い行いをしてきた人々に対する神の裁きで、戦争や飢饉、疫病、大地震、天変地異などによって多くの人が死に、土地や海や川などを失ってしまいます。
ここでいう「悪い行いをしてきた人々」とは、「獣の数字」の刻印を受けた人々を指しています。
天界で起こった天使と赤い竜(悪魔・サタン)との戦いで、天使側が勝利し負けた竜側は地上に落とされてしまいます。
怒った竜たちは神とキリストを信じる人たちに矛先を向けます。
そして赤い竜は、2匹の獣に権威を授けて派遣し、人々を惑わしたのです。
人びとは竜と獣を崇拝するようになり、獣の名前を数字化した「666」という刻印を右手か額に刻み、その刻印が無い者は仕事をすることも買い物をすることもできないようにしました。
これが「獣の数字」です。
赤い竜と支配者となった獣、そして獣の数字の印を受けた人たちは神の怒りを買い、神の裁きによって多くの人が死に、世界が滅ぼされかけます。
この話から、キリスト教の影響下にある国では「666」は不吉な数字として考えられるようになったのです。
最終的に、獣の刻印を受けた人々と彼らが支配していた国は、「ヨハネの黙示録」17章に登場する7つの首の獣にまたがった大淫婦バビロンという神の怒りを買った女性とともに、悲惨な最期を遂げて滅びてしまします。
そしてキリストとキリストを信じる人達は、再臨したキリストが統治する「千年王国」で千年の間幸せに暮らすとされています。
じつは「ヨハネの黙示録」に登場する獣は、ローマ帝国第5代皇帝ネロのことを指しているのではないかといわれています。
また、大淫婦バビロンもネロのことを指しているといわれ、赤い竜や7つの首の獣はローマ帝国を指しているといわれています。
暴君として名高い皇帝ネロは、人類史上初めてキリスト教弾圧した皇帝でした。
有名なのは、ローマで起きた大火事をキリスト教徒のせいと決めつけて迫害し、キリスト教徒に「人類(ローマ国民)全体に対する罪」を罪状として科したという話です。
キリスト教を弾圧した皇帝ネロはキリスト教徒から見れば悪魔と同じと考えられ、「ヨハネの黙示録」でネロは悪魔として書かれたのではないかと考えられています。
ところが、実際の皇帝ネロは本当は暴君ではなかったといわれています。
ネロはローマの大火事からの復興策を即座に実行しましたし、その他にも裕福な元老院議員たちから富を取り上げて貧しい人々に分け与えたり、古代コンクリートによる街づくりをしたり、東方への領土拡大をしたりと数々の業績を上げ、国民に愛されていた皇帝だったとされています。
また、当時のローマはローマ伝統の多神教を信じる人が多数で、キリスト教徒は多神教を否定していた新興宗教でした。
ですから、キリスト教を排除したかったのは当時の考え方としては間違っていないですし、さらには実際にキリスト教徒を迫害したのはネロの2番目の妻ポッパエアだったということも分かってきているようです。
<世界の不吉な数字とは?>
キリスト教に影響を受けている国では「666」が不吉な数字とされていますが、その他の国にも不吉とされている数字があります。
・キリスト教圏の国
キリスト教に影響を受けている国では「13」も不吉な数字とされています。
これは、キリストを裏切ったのが13番目の弟子だったことに由来しているとされています。
・日本
日本では、「4」や「9」が不吉な数字とされています。
これは、「4」が「死」という同じ読みであること、「9」は「苦」と同じ読みであることに由来しています。
ですから、日本の病院では病室の部屋番号に「4」や「9」を使わないようにしているそうです。
「4」は中国と韓国でも同じ理由で不吉な数字とされています。
・中国
中国は「4」と「7」と「250」が不吉な数字とされています。
「4」は日本と同じく死を連想させることが由来となっています。
「7」は、中国では7月はあの世から幽霊が帰ってくる「幽霊月」として怖がられていることや、「7」は中国語の読みで廃棄の「棄」やくぎりを連想させる「期」と同じであることが由来となっています。
また、「250」は中国語の「大馬鹿野郎」の読み方「eri bai wu」と同じであることから、侮辱する言葉として嫌がられているそうです。
・イタリア
イタリアでは「17」が不吉な数字とされています。
これは、17をローマ数字にすると「XVII」で、これを並び替えるとラテン語で「私は生きていた」という意味の「VIXI」となり、この言葉はお墓に刻まれることから死を連想させるため不吉だとされています。
ですから、イタリアのホテルでは17の部屋番号が無かったり、国営アリタリア航空には17便や17搭乗口、17列目の席が無かったりするのだそうです。
・アメリカ
アメリカでは「191」が不吉な数字とされています。
これは、「191」という数字にまつわる飛行機事故が多発していることに由来しています。
過去に起こった飛行機事故とは、1967年にX-15フライト№191が墜落事故、1972年にピリンエアーのフライト№191がマケドニアで墜落事故、1979年にアメリカン・エアラインのフライト№191が空港で墜落事故、1985年にデルタ航空のフライト№191がデトロイトで墜落事故、2021年にジェットブルー航空のフライト№191がテキサスで墜落事故などが挙げられます。
このことから、デルタ空港では「191」という数字をフライトに付けないようにしたそうです。
・インド
インドでは「26」が不吉な数字とされています。
これは、インドで26日に災害が多発することに由来しています。
特に2000年代は、2001年1月26日にグジャラート州で大地震発生、2004年12月26日にインド洋で大津波発生、2007年5月26日にインド北東部アッサム州の中心都市グワハティで爆発事件、2008年7月26日にインド西部のアーメダバードで連続爆発事件、2008年11月26日にムンバイ同時多発テロなど多発しているため、近年になって不吉な数字とされたようです。
・ブルガリア
ブルガリアでは「0888 888 888」という携帯電話番号が不吉な数字とされています。
これは、ブルガリアの都市伝説で「「0888 888 888」の電話番号の携帯電話を持った人は10年以内に死ぬ」というものが由来となっています。
この都市伝説が広まりすぎたため、ブルガリアの通信会社では「0888 888 888」を永久欠番にしたそうです。
▪まとめ
「恐怖の日」は誰が制定した記念日なのかは分かりませんでしたが、「666」という数字が悪魔や不屈なことを連想させることから、自然とそう考えられるようになったのかもしれませんね。
因みにこの日は「悪魔の日」とも呼ばれているそうです。
また、世界各国で様々な理由から不吉な数字があるのは興味深いですよね。
他の国から見たら縁起の良い数字が不吉な数字になっていることもあり不快な思いをさせるかもしれないので、海外に行く時はその国の不吉な数字を知っておくことも大事かもしれませんね。
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